京都府八幡市の聖神中央教会の元主任牧師、永田保(本名・金保)受刑者=強姦(ごうかん)罪などで懲役20年が確定=が、教会内で元信徒の女性7人に性的暴行を加えた事件で、同教会が購入していた同府九御山町の宅地約275平方メートルなどの強制競売入札が9月5日から京都地裁で始まることが決まった。売却代金は被害者への賠償に充てられる。朝日新聞が17日、報じた。
土地は、永田受刑者が逮捕された後の05年8月に同教会が購入したもので、住民らの反対などで土地購入後の計画は止まっていた。この事件を巡っては、東京地裁が昨年12月、永田受刑者と同教会に対して、合計5830万円の支払いを求める判決を下しており、その賠償に充てるために土地の競売が決まった。
永田受刑者は、00〜04年の間、教会の牧師室などで、少女5人(当時12〜16歳)と20代の女性2人に対して性的暴行を繰り返していた。またこの事件では、暴行は「建前上、信者に対する教化育成の職務として行われた」とし、法人は代表者の職務による損害に対し賠償責任を負うとする宗教法人法に基づき、教会側の責任も問われた。