昨年9月23日の課題で、「息子を育てる母子家庭支援プログラム」の一環で父親不在の家庭の必要を満たすために始まった南アフリカの宣教団体クリスチャン・ワールド・アウトリーチ(CWO)の「メン・モールディング・メン(男が男らしさを作る)キャンプ」を紹介した。
CWOの「シングルマムズ・レイジング・サンズ(息子たちを育てるシングルマザー)」と呼ばれるミニストリーは、息子を育てるシングルマザーを助け、彼らに経済的な自立だけでなく、精神的、霊的な喜びも提供している。
ミニストリーのグレッグ・ヨーダー氏は、次のように語る。
「聖書からシングルマザーについて学ぶ3つのバイブルスタディーコースがあります。私たちが本当にしたいことは、母親たちが、神との関係において自分が何者であるかを知り、息子たちを天の父に導くことができるようにすることです」
「地上の父親がどんな理由であれ、彼らを見捨てるようなことがあったとしても、天の父は、絶対に何があっても彼らを見捨てません」
CWOはまた、このような家庭の少年たちのためにキャンプを開催し、敬虔な男性スタッフが、楽しくて前向きな父親のロールモデルを務め、父親が不在の彼らの必要に応えている。
ヨーダーは続ける。「関わる中で分かったのは、刑務所にいる若い男性は大抵シングルマザーの家庭で育ったということです。ですから、私たちは発足してまだ1年に過ぎませんが、このミニストリーの重要性は決して小さくないことを理解し、CWOのミニストリーが拡大する可能性を大いに感じています。私たちは出所前の若い男性に奉仕し、刑務所の外の生活に適応できるよう手助けしたいです」
ミニストリーの共同設立者であるシングルマザーのテンビ・ミェニ氏は、このミニストリーは彼女の息子たちへの愛の必要性と、息子たちの人生と自分の人生での、つまり家庭での父親の必要性から始まったと語る。
HIVや貧困、犯罪が多いアフリカの悲しみの背景には、壊れた家庭、とりわけ父親不在という家庭の中の重大な欠けが、悲劇の連鎖の大きな原因の一つとして挙げられるのだ。
聖書を読むと、キリストがお生まれになったヨセフとマリアの家庭でも、どうやら何らかの理由で父親のヨセフが若くして亡くなったようだ。何ということだろう。主キリストは、母子家庭の寂しさと貧しさまでを知ってくださった。
主は、人としても身をもって、どれほど家庭に父親が必要であるのかを体験的に理解してくださった。彼らシングルマザー家庭の母子が主を信じるとき、父親不在の悲しみを知れる主ご自身が、彼らの父親となってくださるのだ。
「貧しいアフリカ」「犯罪のアフリカ」「HIVのアフリカ」の負の連鎖を断ち切る鍵は「家庭の回復」しかも「お父さんとお母さんのいる家庭の回復」にある。CWOが福音と聖書の教えによって、この働きに身を乗り出している。彼らの働きを通して、福音がアフリカの悲劇の連鎖を完全に断ち切ることができるよう祈っていただきたい。
■ 南アフリカの宗教人口
プロテスタント 58・1%
カトリック 6・0%
正教 0・1%
イスラム 1・7%
ユダヤ教 0・15%