ドナルド・トランプ米次期大統領とメラニア夫人は24日夜、11年前に結婚式を挙げたフロリダ州の教会で、クリスマスイブ礼拝に出席した。
トランプ夫妻が出席した礼拝は、同州南東部の都市ウェストパームビーチにあるベテスダ・バイザシー監督教会(米国聖公会)で、24日午後10時半から催された。米ワシントン・ポスト紙によると、トランプ夫妻は聖堂に入場すると、会衆から盛大な拍手喝采を浴びた。深夜に礼拝が終わった後には、家族や友人らとクリスマスを祝うため、地元の老舗ホテル「ラゴマー・リゾート&クラブ」に戻ったという。
同紙によると、トランプ夫妻は、昨年の選挙運動中にも同教会のイブ礼拝に出席しており、今年3月にはイースター礼拝にも出席している。
同教会のジェームス・ハーラン牧師は、説教の中で政治について語ることは避けたものの、トランプ氏や他の会衆に向けて助言をしているとも取れる場面もあったと、同紙は伝えた。
ハーラン牧師は説教で、「私たち全員が痛みを持っています。ある人には憤りがあり、ある人には恐れがあります。過去に何らかの形で人から傷つけられたり、不快な思いをさせられたりしたことが、今も心に残っているのです」と述べ、「時間がたつにつれて、その小さな痛みや苦しみが私たち(の肉)を弱らせ、神の愛を受け入れやすくしてくれるのです」と語った。
トランプ氏は大統領選の遊説中、「メリークリスマス」の代わりに、キリスト教色をなくした「ハッピーホリデー」というフレーズが使われる機会が増えたことを非難し、以前のように「メリークリスマス」を返り咲かせることを約束していた。
アイオワ州信仰自由センターが主催した2015年の夕食会で演説した際には、米大手百貨店のメイシーズが「メリークリスマス」という言葉を使用していないことを嘆いた。
「皆さんがメイシーズにお子さんを連れて行き、いろいろなお店を見て回っても、『メリークリスマス』という言葉を聞くことはできません。ですから私は、クリスマスを元に戻したいのです。・・・私は、国民がクリスマスを祝えるようにしたい」とトランプ氏が語ると、会場からは盛大な拍手喝采が沸き起こった。
トランプ氏はまた、「ある人が、『それは、それほど重要な問題ではない』と言いました。しかし皆さん、これは重要な問題です!この国で何が起きているか、皆さんはご存じのはずです。年ごとに状況はますます悪化し、気づいたときには、今と同じように教会に行くことができなくなるでしょう」などと語っていた。
ベテスダ・バイザシー監督教会は1889年に創立され、現在の壮麗な聖堂は1925年に完成した。