ペンテコステ世界親交会(PWF)は7日から10日まで4日間にわたり、「生けるペンテコステの炎!(Pentecost Flame Alive!)」をテーマに、ブラジル南東部の都市・サンパウロで第24回ペンテコステ派世界会議を開催した。
同会議のフェイスブックやユーチューブにある同会議の公式動画集、ペンテコステ派ヨーロッパ親交会(PEF)の英文ニュースメディア「ペンテコスタル・ニュース」によると、初日の夜にサンパウロのアッセンブリーズ・オブ・ゴッド教会の主催によって開会式が行われた。
この開会式では、2千人の子どもたちからなるクワイアや、アコースティックギターの弾き語り、「主は今生きておられる」を演奏するバンドなどによる熱烈な賛美礼拝の中で、アフリカ、アジア、オーストラリア、ヨーロッパ、中米、南米、北米などの65カ国を超える国々から、韓国の国民日報によると5千人の教会指導者などの参加者たちが、それぞれの出身国の国旗を掲げて行進し、入場した。
PEF委員長のプリンス・グネラトナム牧師が主イエス・キリストの御名によって開会を宣言し、参加者らが「アーメン」と応えた。続いて、ブラジル・アッセンブリーズ・オブ・ゴッド教会理事長のホゼ・ウェリントン・ベゼラ・デ・コスタ牧師が歓迎のあいさつを述べ、「ペンテコステ派世界会議は神の栄光のためです。アーメン」と結んだ。
グネラトナム委員長によると、統計では現在、全世界にいるペンテコステ派・カリスマ派の信者の数は6億人を超えており、PWFには59の主要なペンテコステ派教会が加盟しているという。
また、米オーラル・ロバーツ大学総長でエンパワード21の共同議長であるビリー・ウィルソン博士が「私たちはサンパウロで天国に出会うために来た。神様は力強いことをなさるものと私は信じている」と語るとともに、「今夜、私は皆さんに最も良いささげ物をしてくださるようお願いする」と述べ、この大会のために手持ちで最大の額の献金を主イエスにささげるよう参加者に呼び掛け、祈りをささげた。
賛美歌・聖歌「輝く日を仰ぐとき」の合唱などによる賛美礼拝の後、グネラトナム牧師が、「ペンテコステの炎を生かし続けるのに極めて重要な本質的要素」についてメッセージを語った。同牧師はその3つの本質的な要素として、1)主が祝福を布告されたところにおける一致と、油が頭に注がれること(詩編133編)、2)神の栄光を宣言すること、3)大宣教命令に従うことを強調した。
2日目の午前9時からはホゼ・ウェリントン・ベゼラ・デ・コスタ牧師が熱烈に説教し、「主の教会に語り続けましょう」と促した。そして同牧師は、「イエスはすぐに来られます。地上にある諸国の全ての信者たちは天国の言葉を話すことでしょう。神に栄光。あなたがた皆に神の祝福がありますように。第24回ペンテコステ派世界会議は神様のためです。アーメン」と結んだ。そして参加者らは、聖霊の御力に満たされ続け、それを示すことができるようになどと祈り続けた。
続いて、約650万人の会員からなる、世界で2番目に大きいペンテコステ派の教派である、米国の「キリストにある神の教会」のチャールズ・E・ブレイク総裁監督が説教を行った。ブレイク総裁監督は、コリントの信徒への手紙二6章1節とマタイによる福音書25章19~30節にある「タラントン」の例えを読み上げた上で、「キリストと共にある働き手たち」と題し、神の働きにおける神の力を信頼すれば、全てのことは可能になることを繰り返し力説した。
韓国の首都ソウルで80万人を超える教会員からなる、世界で最も大きな教会の1つであるヨイド純福音教会のイ・ヨンフン担任牧師は、「教会史における大リバイバルというテーマは、聖書に立ち返ることだ」と述べた上で、使徒言行録19章1~7節に触れつつ、教会の宣教奉仕における4つの本質的な原則として、1)聖霊に満たされることの重要性、2)キリスト中心の生活の重要性、3)祈りの重要性、4)神の御言葉の重要性について説いた。その上で、「主よ」と3回叫ぶ「韓国式の祈り」を会衆に呼び掛けて祈り、その集会を結んだ。
2日目と3日目の午後には、分科会の第1セッションで「宣教奉仕において成長するには」「リーダーシップの遺産と継承」「多宗教的環境における宣教」「聖霊と教会」「カオスの世界において明確さを持って導く」、第2セッションでは「妻であり、母親であり、聖霊のしもべであること」「なぜ、何のために教会はリバイバルを必要とするのか?」「現代社会における牧会」「成長のために障壁を打ち破る」「神学教育と神学的諸問題」というテーマで発題と祈りが行われた。
その後の全体集会では、世界宣教に関するワークショップが2日連続で行われた。このワークショップを企画したPWF世界宣教委員会の委員長であるアルト・ハマライネン博士(フィンランド)は、マタイによる福音書24章40節に触れ、「世界にはまだ福音を聞いたことがない人たちがたくさんいる」と語った。そして、「ペンテコステ主義のDNA」である世界宣教に関する「今日の私たちの問題」について、「私たちがその目標達成からどれだけ離れているかということだ」と述べた。
ハマライネン博士が司会を務めたこのワークショップでは、同委員会の委員であり、ペンテコステ派の指導的な宣教学者の1人で在ドイツ宣教師でもあるグラント・マックラング博士(米国)が、課題の多い世界の中で神の宣教に焦点を当てることについて語り、「福音全体に焦点を保ち、教会全体を総動員して、全世界に出て行きましょう」などと呼び掛けた。
また、もう1人の世界宣教の専門家として、アルゼンチン・アッセンブリーズ・オブ・ゴッド宣教部長で世界アッセンブリーズ・オブ・ゴッド親交会宣教委員会の委員長であるブラッド・ウォルツ牧師が、世界宣教のビジョンがない牧師が多いのが問題だと指摘。ルカによる福音書10章2節に触れつつ、「ラテンアメリカ、アフリカ、アジア、東ヨーロッパはみな宣教の潜在的な可能性が増大しつつある。しかし、宣教師を送り出している数は、その可能性に比べると少ない。ラテンアメリカ諸国の大多数は経済が安定して成長しつつあり、お金が問題なのではない。問題はビジョンだ。牧師たちや教会の大多数には宣教のビジョンがない。問題は出て行く召命ではない。課題は、派遣する召命だ。もしペンテコステ運動が10の教会ごとに1人の宣教師を送り出せれば、何十万人以上もの宣教師を送れるだろう」などと述べて祈った。
続いて行われた賛美礼拝で再び「輝く日を仰ぐとき」などが歌われた後、「クライスト・フォー・オール・ネイションズ」(米フロリダ州)の会長で福音伝道者のダニエル・コレンダ氏がメッセージを語った。コレンダ氏は、エステル記4章を引用し、エステル記に神の名が出てこなくても、エステル記の背後には神が働いておられると述べ、その文脈からしてモルデカイが語った真意は、「エステルが王宮に置かれたのは、神の手による」ということだと強調。「私たちが予想もしていなかった所に置かれても驚かないこと。それはある目的のためであり、神の御心は行われるのだ」などと説いた。そして、「自らの地位を守るために自らの目的を妥協すれば、私たちはその両方を失うだろう」と、コレンダ氏は付け加えた。(つづく)