不動産会社「アビオン」の柳瀬浩司社長(53)が26日、不動産賃貸で得た約2億2000万円の所得を隠し、所得税計約7100万円を脱税したとして、所得税法違反(脱税)容疑で逮捕された。朝日新聞などが伝えた。
同紙などによると、柳瀬容疑者は、所有する東京都内のマンション数軒について、土地代と建物代からなる購入費のうち、建物代を水増しし、建物の減価償却費を過大に計上していた。こうした手口で、マンションの賃貸などで得た所得のうち、2011〜13年の3年間で約2億2000万円を隠し、所得税計7100万円を免れていた疑いがある。
一方、TBSやテレビ朝日によると、柳瀬容疑者は美容外科の元医師。1998年、診療報酬をだまし取った詐欺罪で有罪判決を受け、3年間医師資格を停止された。さらに、2007年には所得税約1億6000万円を脱税した罪で、懲役1年の実刑判決を受け、医師免許を取り消されていた。
日本経済新聞によると、東京地検特捜部は柳瀬容疑者の認否を明らかにしていないが、TBSとテレビ朝日は、柳瀬容疑者が容疑を否認しているとみられると伝えている。