【ワシントンD.C.】何千人もの人々が米国国会議事堂前において不法入国者と不法入国者の世話人の両方を有罪とする連邦法案に抗議する運動を行った。
この運動にはユダヤ教、カトリック、クエーカー教徒、聖公会、メソジスト、イスラム教徒など多様な宗教の信徒らが共に集まり、全ての人々に対して現在提案されている新法案を拒否すること、神は万人を等しく見られていることを呼びかけたという。
ワシントン聖公会のサイモン・バウティスタ氏は、「すべての宗教を信じる人々は共になって神の子供たちとしての権利を主張しなければなりません。文書で記されていようがなかろうが、私たちは神の子供としての尊厳をもって生活できなければなりません。移民の生活を彼らのイミグレーションステータスに関わらず援助することは何が犯罪なのでしょうか?善意による社会的責任ではないでしょうか」と訴え、運動の参加者らは「我々はこの国に新参者を歓迎する!」と繰り返し叫んだ。そしてアメリカ国旗を掲げて、「我々は犯罪者ではない!」と訴えた。
上院裁判委員会が「米国で自ら進んで志願する労働者が見つからない場合、外国人労働者を雇うことができる」ビザプログラムを作成し、国境安全性を深めることに焦点を置いた今回の法案を考慮している最中にこの運動は行われた。
この法案は信仰を基盤とした多くの社会奉仕労働者が不法入国者に生活援助、医療サービスを行うことで彼らを人身売買者として有罪者とすることも記されている。
すでに2名の長老教会の信徒の大学生が3名の不法入国者を車で国境から40km先まで運んだことで逮捕、起訴されていることから、プロテスタントキリスト教徒の間では移民問題はもっとも白熱した議論の一つとなっているという。
この法案の支持者には多くのキリスト教徒指導者が含まれており、法による制定によって米国をテロリストから守り、毎年100万人もの不法入国が生じる米国国境守備体制を強化することができると述べているが、法案反対者にも同様に多くのキリスト教徒が含まれており、カトリックワシントン教区Theodore E. McCarrick枢機卿は、多くの米国人がやりたがらない仕事を埋め合わせるのに法案が利用されるとして非難している。
この運動は米首都移民同盟によって行われ、2万人ほどの人々が集合したという。