世界には、視覚と聴覚の両方を失った「盲ろう者」が約60万人いると推定されている。深い暗闇と完全な静寂に包まれ、手話すら学ぶ機会のない彼らに、私たちはどのようにして救いの言葉を届けることができるだろうか。
この途方もない課題に対し、宣教団体「ウィクリフ・アソシエイツ」が画期的なブレイクスルーをもたらした。それは「シンボリック・ユニバーサル・ノテーション」(SUN)と呼ばれる、概念に基づいた全く新しい記号記述システムだ。
このプロジェクトは、エメリー・ワンという一人のボランティアの探求から始まった。点字聖書の普及を研究していた彼女は、手話も点字も知らない盲ろう者が世界中に多く存在することを知り、彼らのために漢字の成り立ちから着想を得て直感的な記号を作り始めた。
それはやがて、わずか100個の基本記号を指の感覚で覚えるだけで、新約聖書を読み始めることができる普遍的なシステムへと発展したのである。新しい言語や点字の習得には通常数年を要するが、このSUNシステムは驚くべきことにわずか数日で習得が可能だという。
このシステムは、単に「聖書が読めるようになった」という以上の衝撃をもたらしている。プログラム・ディレクターのロリ・ジェンキンスは、「SUNは聖書を読むためだけでなく、家族や地域社会とコミュニケーションを取るための全く新しい世界を彼らに開いてくれたのです」と語る。既に一部の地域では、SUNが盲ろう者にとって最も好まれる言語として広まりつつある。手話を知らない盲ろう者に聖書を提供する世界で唯一のシステムとして、「SUNは神の奇跡であり、私たちが想像もしていなかった方法で人々の人生を変えている」と彼女は証しする。
聖書は言う。
その日、耳の聞こえない人が、書物のことばを聞き、目の見えない人の目が、暗黒と闇から物を見る。(イザヤ29:18)
光も見えず音も聞こえない絶対的な孤独の中にいた人々が今、指先の感覚を通して神の生きた言葉に触れ、自分が創造主から深く愛されていることを実感しているのだ。
暗闇と静寂の中に届けられた、この新しい記号のために祈ろう。SUNシステムを通して、世界中の盲ろう者や手話を知らない聴覚障がい者たちに、神の言葉が速やかに届けられるように。彼らが指先から伝わる御言葉を通してキリストの愛に触れ、永遠の希望を見いだすことができるように。
また、このシステムを開発し、世界中への普及に尽力しているウィクリフ・アソシエイツの働き人たちに、神の豊かな知恵と守りが与えられるよう、共に祈っていただきたい。
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