米国の俳優でコメディアンのティム・アレン氏(72)が、聖書を最初から最後まで完全に通読したことを報告した。通読には13カ月かかったとし、謙虚な気持ちにさせられ、自身を根底から変えるような体験だったと語った。
アレン氏は4日、自身のX(旧ツイッター)への投稿(英語)で近況を報告。「13カ月間、一字一句、1ページも読み飛ばすことのない旅」を経て「聖書全体」を読み終えたと記した。
「読んだ内容や学んだことに、謙虚にさせられ、啓発され、驚きに満たされています。多くのことについて立ち止まり、黙想するつもりです。(聖書を)また最初から読み始めます」
アレン氏は、米国の長寿シチュエーションコメディー番組である「ホーム・インプルーブメント」や「ラスト・マン・スタンディング」の主役で有名。また、映画「トイ・ストーリー」シリーズでは、準主人公のバズ・ライトイヤーの声優を務め、映画「サンタクローズ」シリーズでは主演を張ったことで知られている。
米宗教メディア「ビリーフネット」(英語)によると、アレン氏は1月、人気コメディアンで政治評論家のビル・マー氏のポッドキャスト番組「クラブランダム」(英語)に出演し、信仰や神学に関する自身の考えの変化について幅広く語った。その中で、最近の学びによってパウロ書簡、特に律法や罪、人間の本質に関する使徒パウロの教えに深く引き込まれていると明かした。
「パウロは非常に直感的なことを述べており、私は今もそれを研究しています」
アレン氏は、律法を、罪をなくすための手段ではなく、むしろ罪を明らかにするための手段と見なすパウロの見解は、大学で哲学を学んで以来、自身が長年抱いてきた前提を覆すものだったと話した。
アレン氏は、かつて没頭していた哲学と、現在の聖書との向き合いを対比させ、哲学は最終的に自分を満足させるものではなかったと述べた。
「哲学は同じところをぐるぐる回っているだけです。実際には何も説明することができません」
番組の中でアレン氏は、エルサレムを訪れ、イエス・キリストゆかりの地を巡ったことにも触れた。その経験により、福音書の物語が抽象的なものではなく、歴史的に実体のあるものとして感じられるようになったという。
マー氏と神学的な議論を交わす中で、アレン氏は、キリスト教の迫害者から宣教者へと変えられたパウロの劇的な回心を、個人の変革を示す説得力のある例として繰り返し引用した。
信仰について率直に語るこうした姿勢は、アレン氏が過去数十年示してきた姿勢とは大きく異なるものだ。
アレン氏は聖公会の家庭で育ったものの、11歳の時に父親を亡くし、20代半ばに薬物犯罪で有罪となり服役したことなどで、宗教や神という概念に対して、長年冷笑的な態度を取るようになったという。
しかし、近年は、祈りや聖書、そして高まりつつある人生の目的についてよりオープンに語るようになり、時には神を「(世界の)建設者」と呼ぶこともある。また、パウロ書簡の一つである新約聖書のローマの信徒への手紙に「驚嘆しました」と語ったり、旧約聖書を読み返したことは、謙虚にさせられる体験だったと述べたりしている。

















