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ヨハネ福音書を読む

ヨハネ福音書を読む(54)「道・真理・命」―弟子たちへの励まし― 臼田宣弘

2024年4月24日15時28分 コラムニスト : 臼田宣弘
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関連タグ:ヨハネによる福音書マタイによる福音書臼田宣弘
ヨハネ福音書を読む(54)「道・真理・命」―弟子たちへの励まし― 臼田宣弘
作者不明「十字架上のイエス・キリスト」(ギリシャ・モニ・イプシロウ修道院所蔵)

今回は、14章1~14節を読みます。この場面では、イエス様は既に栄光をお受けになっています(13章31節)。それは、霊においては既に十字架上におられることを意味しています。「告別の説教」といわれる13章31節~16章33節は、「ヨハネ福音書版山上の説教」ともいわれますが、「霊における十字架上の説教」とも言い得るのではないかと私は考えています。

山上の説教は、その初めの8つの「幸い章句」(マタイ福音書5章3~10節)において、全体の概略が語られていますが、この告別の説教は、「互いに愛し合いなさい」という新しい戒め(13章33~34節)が、その要約になっていると思います。今回から読む14章1節以下では、その新しい戒めが具体的に展開しています。

神様とつながっていられる住まい

1 「心を騒がせてはならない。神を信じ、また私を信じなさい。2 私の父の家には住まいがたくさんある。もしなければ、私はそう言っておいたであろう。あなたがたのために場所を用意しに行くのだ。3 行ってあなたがたのために場所を用意したら、戻って来て、あなたがたを私のもとに迎える。こうして、私のいる所に、あなたがたもいることになる。4 私がどこへ行くのか、その道をあなたがたは知っている。」

ヨハネ福音書は、十字架にかけられたことが高挙とされ、イエス様は十字架上からそのまま天に帰られるイメージがあります。なぜそうなのかと問われても、具体的にお答えすることは難しいのですが、ヨハネ福音書からは、イエス様の「陰府(よみ)下り」ということが私には感じられないのです。

ヨハネ福音書には、イエス様が「天に帰られる」「父のもとに行く」ということがしばしば伝えられています。ここでも「あなたがたのために場所を用意しに行く」と語られ、十字架から直接父のもとに行くイメージで伝えられています。

イエス様が天で用意される場所は、「住まい」と書かれています。この言葉のギリシャ語はモネーで、この福音書で何度も使われているメネイン(「とどまる」「つながる」などと訳され、神様とつながっていることを示す言葉)の派生語です。つまり、それは「神様とつながっていられる住まい」であり、「永遠の命という住まい」なのです。

イエス様は弟子たちに、そこにあなたがたの場所を用意しに行き、戻って来る、と語られています。戻って来るというのは、イエス様の復活のことを意味しているのでしょうか、それとも聖霊降臨のことを指しているのでしょうか。いずれにしてもイエス様はそこに行くのであり、「私がどこへ行くのか、その道をあなたがたは知っている」と言われているように、そこには「道」があるのです。

永遠の命に至る真理の道

5 トマスが言った。「主よ、どこへ行かれるのか、私たちには分かりません。どうして、その道が分かるでしょう。」 6 イエスは言われた。「私は道であり、真理であり、命である。私を通らなければ、誰も父のもとに行くことができない。7 あなたがたが私を知っているなら、私の父をも知るであろう。いや、今、あなたがたは父を知っており、また、すでに父を見たのだ。」

12弟子の1人であるトマスが、イエス様がどこへ行かれるのか分からない、その道がどこにあるか分からない、と言い出しました。イエス様は、「私が道である(エゴー・エイミ・ヘー・ホドス)」とお答えになります。これは、ヨハネ福音書で頻繁に使われているエゴー・エイミ構文です。

しかもその後に、「そして真理(カイ・ヘー・アレセイア)」「そして命(カイ・ヘー・ゾーエー)」とつなげて言われたのです。ゾーエーは終わりのない命、すなわち永遠の命を指しています。私は、ここでのイエス様の言葉は、「私は永遠の命に至る真理の道である」という意味であると考えています。

私はどうもこの言葉を、マタイ福音書の山上の説教にある「命(ゾーエー)に通じる門は狭く、その道も細い。そして、それを見いだす者は少ない」(7章14節)と重ね合わせてしまいます。意味するところは両者とも同じだと思うのです。「真理の道」(ヨハネ福音書)は「細い道」(マタイ福音書)なのです。しかし、行き着くところは両者とも「永遠の命」です。

さて、では真理とは何でしょうか。ヨハネ福音書にはその答えを示しているところが2カ所あると思います。一つは、8章32節の「真理はあなた方を自由にする」です。この言葉は、罪の奴隷から自由にされることを言っています。罪から私たちを自由にするもの、それはイエス様の十字架です。つまり、真理とは十字架なのです。

もう一つは、18章38節のピラトのイエス様への問いかけの言葉である「真理とは何か」です。イエス様はピラトのこの問いかけに、言葉で直接にはお答えになりませんでした。けれども、イエス様はこの言葉の後に十字架を背負って歩かされ、そして十字架にかけられて息を引き取られます。その一つ一つの行為が、「真理とは何か」という問いかけへの答えなのです。つまりここでも、真理とはイエス様の十字架のことです。

イエス様が「私は道であり、真理であり、命である」と言われたのは、前述したように「霊における十字架上」においてでした。その十字架上で、「この十字架の道を通って、永遠の命である父の家の住まいに行きなさい」と言われたのです。トマスは、この時はまだよく分からなかったかもしれませんが、イエス様が復活されたときに、「私の主、私の神よ」(20章28節)と告白し、この真理の道を通過していくことになります。

さて、「永遠の命である父の家の住まい」には、いったい何があるのでしょうか。そこは神様の愛の場所です。私たちが、イエス様の十字架の道を通じて神様とつながっているときに、神様の愛を受けて、「互いに愛し合う」存在になれるのだと思います。マタイ福音書の山上の説教にある「命に通じる門は狭く、その道も細い。そして、それを見いだす者は少ない」も、同じ意味であると思います。

私と父は一体

8 フィリポが、「主よ、私たちに御父をお示しください。そうすれば満足します」と言うと、9 イエスは言われた。「フィリポ、こんなに長い間一緒にいるのに、私が分かっていないのか。私を見た者は、父を見たのだ。なぜ、『私たちに御父をお示しください』と言うのか。

10 私が父の内におり、父が私の内におられることを、信じないのか。私があなたがたに言う言葉は、勝手に話しているのではない。父が私の内におり、その業を行っておられるのである。11 私が父の内におり、父が私の内におられると、私が言うのを信じなさい。もしそれを信じないなら、業そのものによって信じなさい。

12 よくよく言っておく。私を信じる者は、私が行う業を行うだろう。そればかりか、もっと大きなことを行うであろう。私が父のもとへ行くからである。13 私の名によって願うことを何でもかなえてあげよう。こうして、父は子によって栄光をお受けになる。14 私の名によって願うことは何事でも、私がかなえてあげよう。」

トマスに代わって今度はフィリポが、イエス様の言われていることを理解できずに話し始めます。「あなたがたは父(神様)を知っており、また、すでに父を見たのだ」と言われたイエス様に、「私たちに御父をお示しください」と返したのです。

イエス様は、「フィリポ、こんなに長い間一緒にいるのに、私が分かっていないのか」とフィリポをいさめるような姿をお見せになります。しかし、その後のイエス様の言葉は、弟子たちへの叱責というより、むしろ励ましの言葉に変わっていき、その姿勢は16章まで続く「告別の説教」の最後まで、そして17章で伝えられている「最後の祈り」まで続きます。

12節の「よくよく言っておく(アメーン・アメーン・レゴー・ヒューミン)」は、大切な教えの前に言われる言葉であることをたびたび書いてきましたが、私はここでの使われ方は、イエス様の告別の説教の転換点になっているように思えます。

「私を信じる者は、私が行う業を行うだろう。そればかりか、もっと大きなことを行うであろう」と、イエス様が去った後に、弟子たちが大きな働きをすることを予告しているのです。こういった励ましの言葉が、17章の最後まで続くことになります。(続く)

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◇

臼田宣弘

臼田宣弘

(うすだ・のぶひろ)

1961年栃木県鹿沼市生まれ。80年に日本基督教団小石川白山教会(東京都文京区)で受洗。92年に日本聖書神学校を卒業後、三重、東京、新潟、愛知の各都県で牧会。日本基督教団正教師。2016年より同教団世真留(せまる)教会(愛知県知多市)牧師。

※ 本コラムの内容はコラムニストによる見解であり、本紙の見解を代表するものではありません。
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