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ヨハネ福音書を読む

ヨハネ福音書を読む(55)「聖霊が全てのことを教える」―弁護者を送る約束(1)― 臼田宣弘

2024年5月1日19時26分 コラムニスト : 臼田宣弘
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関連タグ:ヨハネによる福音書臼田宣弘
ヨハネ福音書を読む(55)「聖霊が全てのことを教える」―弁護者を送る約束(1)― 臼田宣弘
エル・グレコ「使徒聖タダイ」(スペイン・エル・グレコ美術館所蔵)

反復構造になっている「告別の説教」

「告別の説教」といわれている13章31節~16章33節は、次のように前半と後半で反復した構造になっているように思えます。

  13章31節~14章31節 15章1節~16章33節
「a互いに愛し合いなさいとの戒め、bとどまる(メノー)こと、c私に対してすることは父にもしているということ」といったメッセージ 13章31節~14章7節
a「私があなたがたを愛したように、あなたがたも互いに愛し合いなさい」(13:34)
b「私の父の家には住まい(メノーの派生語)がたくさんある」(14:2)
c「あなたがたが私を知っているなら、私の父をも知るであろう」(14:7)
15章1節~25節
a「私があなたがたを愛したように、互いに愛し合いなさい」(15:12)
b「私につながって(メノー)いなさい」(15:4)「私の愛にとどまりなさい」(15:9)
c「私を憎む者は、私の父をも憎む」(15:23)
「弁護者を送る」という約束の言葉 14章15~26節
「父はもうひとりの弁護者を遣わして、永遠にあなたがたと一緒にいるようにしてくださる」(14:16)
「しかし、弁護者、すなわち、父が私の名によってお遣わしになる聖霊が」(14:26)
15章26節~16章15節
「私が父のもとからあなたがたにつかわそうとしている弁護者」(15:26)
「私が行けば、弁護者をあなた方のところに送る」(16:7)
激励の言葉 14章27節~31節
「心を騒がせるな。おびえるな」(14:27)
「立て。さあ、ここから出かけよう」(14:31)
16章16節~33節
「あなたがたは苦しみにさいなまれるが、その苦しみは喜びに変わる」(16:20)
「しかし、勇気を出しなさい。私はすでに世に勝っている」(16:33)

イエス様が語られたことを、後のヨハネ共同体がこのような2部構造に編集したのかもしれません。ともあれ、このような構造を理解し、区切られてまとまっている箇所ごとに読んでいくと、分かりやすくなると思います。

今回は、このように区切られているうちの、14章15~26節を読みます。ここは、イエス様の「『弁護者を送る』という約束の言葉」が、大枠となって伝えられています。

「もうひとりの弁護者」とは?

15 「あなたがたが私を愛しているならば、私の戒めを守るはずである。16 私は父にお願いしよう。父はもうひとりの弁護者を遣わして、永遠にあなたがたと一緒にいるようにしてくださる。17 この方は、真理の霊である。世は、この霊を見ようとも知ろうともしないので、それを受けることができない。しかし、あなたがたは、この霊を知っている。この霊があなたがたのもとにおり、これからも、あなたがたの内にいるからである。

イエス様は、ご自身が天に戻られた後に、「もうひとりの弁護者」が遣わされると語られました。イエス様はここで初めて、「弁護者」という言葉を使われています。そしてこの言葉は、福音書の中ではヨハネ福音書でしか使われていません。

この「もうひとりの弁護者」とは、聖霊のことです。イエス様はこれまで「私と父とは一つである」(10章30節)と、父なる神様との一体性を語っておられましたが、ここで初めて「父・子・聖霊なる三位一体の神」の聖霊について語られたのです。

使徒言行録2章によるならば、聖霊はイエス様が復活されてから50日後、昇天されてから10日後に、エルサレムで祈っていた弟子たちに下りました。この出来事は「聖霊降臨」と呼ばれ、これが起こった日は「聖霊降臨日」または「ペンテコステ」と名付けられ、キリスト教ではクリスマス、イースターと並ぶ三大祝祭日の一つになっています。ちなみに今年は、5月19日がその日です。

ヨハネ福音書では、この「告別の説教」において、聖霊が遣わされることがイエス様によって語られ、それがこの福音書における「聖霊降臨の告知」となっているのです。

弁護者が遣わされる意味

18 私は、あなたがたをみなしごにはしておかない。あなたがたのところに戻って来る。19 しばらくすると、世はもう私を見なくなるが、あなたがたは私を見る。私が生きているので、あなたがたも生きることになる。

弁護者、すなわち聖霊が遣わされるのはなぜでしょうか。それは、弟子たちがみなしごにならないためでした。使徒言行録によるならば、上記のように聖霊が下ることによって教会が誕生したのです。教会は、イエス様を主とあがめる群れとなりました。聖霊が遣わされることによって、イエス様は教会の頭として存在し続け、今日に至っているのです。聖霊は、弟子たちが再びイエス様と共にいられるようにしてくれるのです。

イエス様の与えてくださった戒め

20 かの日には、私が父の内におり、あなたがたが私の内におり、私があなたがたの内にいることが、あなたがたに分かる。21 私の戒めを受け入れ、それを守る人は、私を愛する者である。私を愛する人は、私の父に愛される。私もその人を愛して、その人に私自身を現す。」

聖霊が遣わされる「かの日」というのは、特定の日を指しているわけではなく、「イエス様が父なる神様の内におり、私たちがイエス様の内におり、イエス様が私たちの内にいること」を、私たちが分かる日のことを、このように言われているのだと思います。

「かの日」には、「私があなたがたを愛したように、あなたがたも互いに愛し合いなさい」(13章34節)というイエス様の与えてくださった戒めを、受け入れることになるのです。それが、ヨハネ福音書の伝える「永遠の命」が与えられることなのだと私は考えています。

「イスカリオテでないほうのユダ」

22 イスカリオテでないほうのユダが、イエスに言った。「主よ、私たちにはご自分を現そうとなさるのに、世にはそうなさらないのは、なぜでしょうか。」

ここで「イスカリオテでないほうのユダ」という弟子が登場します。この人は、ルカ福音書に記される12弟子の1人の「ヤコブの子ユダ」(6章16節)です。ヤコブの子ユダは、マルコ福音書の弟子の人名録によるところのタダイ(3章18節)に該当すると思われます。

ここでそのヤコブの子ユダが、「イスカリオテでないほう」とあえて記されているのは、イスカリオテのユダがこの時にこの場所にはいなく、イエス様を捕らえようとしている人たちと一緒にいたことを強調するためでしょう。「イスカリオテのユダはこの時、何をしているのだろう」ということを、読者に考えさせようとしているのだと思います。

イスカリオテのユダはこの時、イエス様を捕らえる準備をしていました。マタイ福音書によるならば、「私が接吻(せっぷん)するのが、その人だ。それを捕まえろ」(26章48節)という合図を決めていたとされます。けれども、ここでイスカリオテのユダのことを読者に考えさせているのは、彼がイエス様の愛の内に置かれていないことを意味しているのではないと思います。

イスカリオテのユダにとどまらず、このヤコブの子ユダもまた、イエス様の愛の行為を理解していなかったようです。「主よ、私たちにはご自分を現そうとなさるのに、世にはそうなさらないのは、なぜでしょうか」という愚問を、イエス様に対して発しているのです。

聖霊が全てのことを教える

23 イエスは答えて言われた。「私を愛する人は、私の言葉を守る。私の父はその人を愛され、父と私とはその人のところに行き、一緒に住む。24 私を愛さない者は、私の言葉を守らない。あなたがたが聞いている言葉は私のものではなく、私をお遣わしになった父のものである。

25 私は、あなたがたのもとにいる間、これらのことを話した。26 しかし、弁護者、すなわち、父が私の名によってお遣わしになる聖霊が、あなたがたにすべてのことを教え、私が話したことをことごとく思い起こさせてくださる。」

イエス様は、ヤコブの子ユダの問いには直接お答えになりませんでした。そして、「父と私とはその人(イエス様を愛する人)のところに行き、一緒に住む」と言われました。このように、イエス様が教えておられたことは、弟子たちには分かりにくいことであったのかもしれません。

けれども、神様がお遣わしになる弁護者、すなわち聖霊が、自分の弟子たちに思い起こさせ、分からせてくださるとイエス様は言われたのです。イエス様が「この神殿を壊してみよ。三日で建て直してみせる」と言われたとき、弟子たちにはその意味が分かりませんでした。しかし、イエス様が死者の中から復活された後に、弁護者すなわち聖霊に教えられることによって、それがご自身の体である神殿のことを言われたのだと理解したのです(2章19~22節)。(続く)

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◇

臼田宣弘

臼田宣弘

(うすだ・のぶひろ)

1961年栃木県鹿沼市生まれ。80年に日本基督教団小石川白山教会(東京都文京区)で受洗。92年に日本聖書神学校を卒業後、三重、東京、新潟、愛知の各都県で牧会。日本基督教団正教師。2016年より同教団世真留(せまる)教会(愛知県知多市)牧師。

※ 本コラムの内容はコラムニストによる見解であり、本紙の見解を代表するものではありません。
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