ブラジル世論統計研究所(IBOPE)が2020年に実施した調査によると、ブラジル人口の約26・2%が福音派であると認識していることが分かった。
福音主義キリスト教は、近年ブラジルで大きな成長を遂げ、数十年前から大幅に増加したことになる。福音派の数が増え続ける中、信者の共同体は、次世代につなげることに取り組む機会を重要視する。福音主義キリスト教の存在は、ブラジルに具体的にどのような影響を与えるべきなのか。福音派は政治的なアプローチで記憶されるべきなのか、それとも、飢えと貧困に苦しむ人々への憐れみの奉仕で記憶されるべきなのか。
ブラジルで福音派が増えるにつれて、権力や影響力の獲得に焦点が向かう誘惑があるようだ。しかし、キリスト者は権力を行使したり、支配のシステムを導入したりするために召されたのではなく、むしろ、キリスト者の国籍は天にあり、彼らの使命は神の国を宣べ伝え、主の麗しさと偉大さを指し示すことにある。
飢餓は有史以来、人類を苦しめてきた問題だが、キリスト者は、そこに注力することができる。聖書には、飢饉や飢餓に直面するとき、神が必要を備えてくださる慈愛に満ちた事例が数多くある。エジプトのヨセフの話や放蕩息子の例えは、飢えに苦しむ人々に対して、神が肉体的にも霊的にもどのように配慮しているかを示している。
イグレジャ・ナス・ルアスやカサ・ダ・ビダなどの教会は、素晴らしい奉仕を通して証しを立てたブラジル教会の感動的な例といえよう。この2つの教会は、思いやりと愛をもって困っている人たちに仕えている。これらのミニストリーは、社会から取り残された人々に食料、住居、必要なサービスを提供しているのだ。
近年、ますます勢いを増すブラジルの教会が、さらに良い業をなし、救霊に励み、主イエスの栄光が現れるよう祈っていただきたい。
■ ブラジルの宗教人口
カトリック 72・8%
プロテスタント 18・8%
土着の宗教 5・4%
ユダヤ教 0・06%
イスラム 0・3%