米国を代表する天文学者のガイ・コンソルマニョ博士は、バチカン天文台の所長を務めている。著書『Finding God in the Universe(宇宙で神を見いだす)』では、創造主についての深い知識に人々を導くことのできる天文学を探求している。
バチカン天文台では、隕石や小惑星と小さな太陽系の成立との関連性を探る研究をしている。博士の神に対する信仰が、何よりも彼の天文学的探究心を刺激しているのだ。博士は、「科学は信仰と同じように、会話です。意見の相違が、会話の全参加者をより深く真実の洞察に導くのです」と述べる。
著作の大きなテーマは、科学と信仰の両方で、われわれがいかに共同体に依存しているかということに焦点を当てる。共同体はわれわれに既成事実を教え、学んでいることを聞いて理解する手助けをし、苦労して得た教訓を次の世代に伝える場所を与えるのだ。
だから「自分1人でイエスを見つけることができるなどと考えるのは間違いです」と博士は言う。「誰かからイエスのことを聞かなければ、イエスがそこにおられることさえ分かりません。神学という車輪を自分で再発明するための時間はありません。学んだことを他の人々と分かち合わなければ、楽しみの半分以上を失うのです」と加える。
星を観察するとき、彼は、存在が存在するという事実と、宇宙を支配する法則の中に神の永遠の力と神性を見いだすという。「宇宙は、論理的な法則がなければ長くは機能しませんし、これらの法則はとても優美です。私は宇宙を発見し、それまでの謎が突然理解できることに深い喜びと愛を感じています。単純な材料からこれほど複雑なものを創造する神は驚くべき方です。宇宙は “愛” を可能にするために設計されたのです」と締めくくった。
聖書がいうように、被造世界や自然をつぶさに観察するとき、目に見えぬ創造主の性質、すなわち神の永遠の力と神性をそこに認めないわけにはいかない(ローマ1:20)。このように科学的アプローチによる働きもまた、非常に有効な宣教の手段だ。
今後ますますこの分野の進歩のため、コンソルマニョ博士ら世界中の敬虔な科学者らが研学に励み、彼らの働きが実を結び、多くの人々が創造主を認め、キリストの福音を信じるよう祈っていただきたい。
■ バチカンの宗教人口
定住者 819人
カトリック 100%