ホサナ。祝福あれ。主の御名によって来られる方に。イスラエルの王に。(ヨハネの福音書12:13)
イスラエルの三大祭りの一つに、過ぎ越しの祭りがあります。祭りを祝うため、イスラエルの民族は毎年エルサレムに集まりました。
そこに、死人ラザロをよみがえらせたイエス・キリストが現れ、イスラエルの群衆はイエスを祭りの中心人物として祝うため、シュロの木の枝を振り、熱狂的に歓迎しました。
彼らはイエスこそ長い間待ち望んだ来たるべき、イスラエルを復興してくださる王となられる救い主だと期待し、歓喜したのです。しかし、神の国のご計画は地上の王国ではなく、天の御国の王国でした。イエスが到来されたのは、群衆が望んだ最強国としてのイスラエル再興ではありませんでした。
宗教指導者であるユダヤの祭司長たちは、群衆が熱狂的にイエスを賛美し、ユダヤの指導者と信じたことでねたみを持ち、イエスを殺害する計画を立てます。
この後、群衆の熱狂的な期待とは裏腹に、イエスは十字架刑で処刑され、人々は落胆することになります。しかし神のご計画は、人知をはるかに超えて素晴らしく、そのイエスの十字架刑を通して人類の罪が贖(あがな)われ、救いが完成されたのです。
見よ。あなたの王があなたのところに来られる。柔和で、ロバの背に乗って、それも、荷物を運ぶろばの子に乗って。(マタイの福音書21:5)
イエスは、子ロバに乗ってエルサレムに入城されました。平和を意味するロバに乗り、ご自身の地上での生まれと働きを通して、天にある御国の王キリストを啓示されました。馬に乗り、戦いの勝利を誇るのではなく、救い主イエスは子ロバに乗り、謙遜で柔和な天の御国の王として神の愛を表現されたのです。神であられる方なのに、私たちに謙遜を示されました。
イエス・キリストを通して、自分が何に見習い、何を信じ、何に仕えればよいのかと考えることができます。それは、人生の方向性や結果を決める大きな要素となります。「自分は何のために生まれ、何のために生きており、どこへ行くのか」という人生の命題に関わる大問題であり、場合によっては「天国と地獄」の差を生じさせるかもしれません。聖書の真理から天の御国の救いの奥義を知り、たくさんの恵みと祝福を頂きたいですね。「希望は失望で終わらない」という神の約束の福音に、感謝いたします。
*
さとうまさこの漫画コラムをご覧いただき、ありがとうございます。このコラムでは毎回、コミックバイブル『まんが 新約聖書ヨハネの福音書 キリストの言葉』の中から皆さんにお薦めする一場面を、聖書のメッセージと共にご紹介します。
さとうまさこのビジョンはすばり、「神の言葉である聖書を漫画化する」ことです。聖書を漫画化し、世界中のたくさんの人々に届けるというビジョンと情熱を神様から与えられています。
31年前にキリストに出会って以来、教会の礼拝を欠かさず守りつつ、夫婦で執事として教会に仕えながら活動しています。聖書からインスピレーションが与えられ、聖書に脈打つ神の愛と救いを描いた作品を幾つか手掛けてきました。
このコラムでご紹介する『ヨハネの福音書 キリストの言葉』は、さとうまさこの最新作です。聖書の中でも特に漫画化が難しいとされる「ヨハネの福音書」が示され、祈りのうちにインスピレーションが与えられてできた作品です。
このコラムを通して、一人でも多くの方に聖書の言葉、イエス・キリストの福音をお届けできたらと願っています。
次回のコラムも、お楽しみに!
【書籍のご紹介】
コミックバイブル『まんが 新約聖書ヨハネの福音書 キリストの言葉』は、子どもが読みやすい豪華な絵本のような美しい色彩で、心に迫るキリストの愛と言葉をフルカラー230ページで描いています。宣教価格1000円で販売しています。
漫画家ちばてつや先生から「大作だ!」と推薦の言葉を頂きました。
全国のキリスト教書店、アマゾンで販売中です。電子書籍はこちら。
◇