世界的な伝道者、故ビリー・グラハム氏の孫で自身も伝道者であるジョナサン・ロッツ氏(50)が新型コロナウイルスに感染し、一時、集中治療室(ICU)で治療を受けるほど容体が悪化した。母で同じく伝道者であるアン・グラハム・ロッツさん(73)は、ジョナサン氏がICUから退室できたことを感謝しつつ、後遺症が残ることなく回復できるよう祈りを求めている。
アンさんは25日、自身のフェイスブック(英語)に、ジョナサン氏が新型コロナウイルスに感染して入院しており、危険な状態にあることを投稿。新約聖書から「兄弟たち、わたしたちのためにも祈ってください」(1テサロニケ5:25)と、「だから、主にいやしていただくために(中略)互いのために祈りなさい」(ヤコブ5:16)を引用し、ジョナサン氏の回復のための祈りを呼び掛けていた。
26日には、ICUで治療を受けているジョナサン氏から送られてきたという文章を紹介。ジョナサン氏はICUで「都上りの歌」と呼ばれる旧約聖書の詩編120~134編を何度も読み返していると言い、「緊急救命室とICUのスタッフにイエスを伝えることができました。何という救い主!神は本当に素晴らしい!」と伝えてくれたという。
アンさんはその後、29日には「神を賛美します!私たちの祈りを聞かれ、祈りに答えられる神を賛美します!」と投稿。ジョナサン氏がICUから退室し、今後はリハビリに移行することができることを明かした。そして、自身の母でビリー氏の妻である故ルース・グラハムさんが教えてくれた詩が今の自分にふさわしいとして、それを紹介した。
暗い疑いが襲うとき、神を信じなさい。
力が弱くなるとき、神を信じなさい。
ただ神を信じることが何よりも難しいとき、神を信じなさい。
神を信じなさい、神は常に誠実な方。
神の意志が最善であることを信じなさい。
イエスの心が唯一の安らぎの場であるのだから、彼を信じなさい。
涙のときも、太陽が昇るときも、神を信じ、すべての心配事を神に委ねなさい。
人生の嵐が終わり、信頼の日々が終わりを迎えるときまで。
アンさんは、ビリー氏とルースさんの間に生まれた第2子で、自身も「エンジェル・ミニストリーズ」を主宰する伝道者。ジョナサン氏も伝道者だが、自身が主宰する「ジョナサン・ロッツ・ミニストリーズ」のホームページ(英語)では、著名な伝道者の孫であり息子ではあるものの、「スポーツ選手としての挫折やがん、離婚、失業を経験した」とし、「痛みや苦しみを知らない」伝道者ではなく、「イエス・キリストの十字架の力によって、神がどのように自分の人生を変えたかを語る」伝道者だと紹介している。