英国のエリザベス女王(91)は6日午後、超教派の国際団体である「聖書同盟」の150周年を記念する特別礼拝に出席した。
特別礼拝はロンドン北部イズリントンにあるセントメアリー教会で行われ、英国国教会ダラム教区のポール・バトラー主教が説教した。教会の外にはエリザベス女王を一目見ようと、大勢の人が集まった。
赤いドレスの上にピンク色のコートと帽子をまとった女王が姿を現すと、教会の外にいた100人余りの見物人からは大きな声が沸き起こった。女王は、セントメアリー教会のサイモン・ハーベイ牧師、聖書同盟英国ディレクターのティム・ヘイスティスミス牧師、クラシック歌手のキャサリン・ジェンキンスさんらとあいさつを交わした後、数百人の人々と共に1時間に及ぶ特別礼拝に参加。礼拝では女優のフローラ・ベンジャミンさんが祈りをささげ、セントメアリー小学校の聖歌隊による特別賛美が披露された。
ヘイスティスミス牧師は、聖書同盟が150周年を迎えたことを受け、次のように述べた。
「私たちは150年わたって、イエス・キリストの福音と愛をこの国の子どもたちや若者に伝えてきました。その記念式典に女王陛下をお迎えできて、大変興奮しております。多くの若者に神の永遠の愛を最も力強く証しするのは、両親や祖父母、曽祖父母によるひたむきで温和な姿です。女王陛下はその姿勢を体現しておられ、人種や宗教を超えてこの国のすべての人々に仕えておられます。それゆえ聖書同盟も、人生を変える神の愛が変わることなく注がれていることを証ししたいと思います。神の愛はすべての人に値なしに注がれており、世界の至る所でそれを見ることができます」
聖書同盟(Scripture Union=SU)は1867年、英国の伝道熱心な青年、ジョサイア・スパイアーズが、イズリントンにあった家の一室で15人の子どもたちに、子どもでも分かりやすい方法でイエス・キリストを伝えたことから始まった。現在働きは、日本を含む140カ国余りに広がっている。