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福音の回復

福音の回復(31)苦しみの原因と解決・その2 「手」の物語 三谷和司

2017年3月29日19時41分 コラムニスト : 三谷和司
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前書き

その昔、アダムにあって「死」が入り込んだ。「アダムにあってすべての人が死んでいるように」(Ⅰコリント15:22)。「死」とは、神との結びつきを失うことをいう。人は神との結びつきを失ったことで生きられなくなり、その体はやがて土に帰ることになった。「あなたは、顔に汗を流して糧を得、ついに、あなたは土に帰る」(創世記3:19)。こうして、人は「肉体の死」におびえて生きるようになった。

神は、そんな私たちを「死」から贖(あがな)い出そうと、すなわち神との結びつきを取り戻させようと、神であるキリストがイエスとしてこの地上に来られた。では、キリストはどのように神との結びつきを取り戻させてくれたのだろう。今回は、キリストが示された福音について説明したい。前回同様、人を「手」に例え、「手の物語」として説明したい。

【手の物語】

創造

キリストは、ご自分の「手」として「人」を造られた。「あなたがたはキリストのからだであって、ひとりひとりは各器官なのです」(Ⅰコリント12:27)

福音の回復(31)苦しみの原因と解決・その2 「手」の物語 三谷和司

ところが、悪魔がその「手」をキリストの体から引き離してしまった。「手」はキリストとの結びつきを失い、「手」だけの姿として生きることになった。「手」は、引き離された自分の姿にただただ恐れた。その姿は、何の価値もないようにしか見えなかったからだ。そのため、「手」は自分のことを、醜いダメな子で、愛されるはずもないと思うようになった。

そこで「手」は、そうした「恐れ」から逃れようと、とにもかくにも醜い自分の姿を隠そうとした。周りから良く思われる「容貌」「肩書」「財産」「行い」といった類いのもので「うわべ」を繕い、その中に自分を隠そうとしたのである。そうすることで、少しでも価値ある者になり、周りから愛されることを目指した。

福音の回復(31)苦しみの原因と解決・その2 「手」の物語 三谷和司

「手」は努力した結果、人から良く思われる「うわべ」を得ることができ、周りから「わー、素敵」と言われ、愛された。何だか自分は特別な者になったように思えた。ところが、本当の自分は隠しているので、すぐさま言いようもない「空しさ」に襲われた。それだけではない。人から良く思われる「うわべ」を得るために人と比べる「競争」をしてきたため、「わー、素敵」と言われる言葉には、いつも「ねたみや争い」といった苦しみがつきまとった。「手」は、こうして苦しみの中で生きることとなった。

救いの福音

そうした苦しみの日々が続く中、「手」は少しずつ弱り果てていき、「肉体の死」にもおびえるようになった。「手」は、言いようもない「空しさ」「ねたみや争い」「肉体の死」、そうしたことの「つらさ」にもう耐えられなくなった。

それを見たキリストは、「手」に呼び掛けられた。「あなたは、どこにいるのか」(創世記3:9)と。それで「手」は叫んだ。「神さま。こんな罪人の私をあわれんでください」(ルカ18:13)と。すると、そこにキリストが現れた。キリストは、ご自分の腕を見せられた。その腕には「手」がなかった。キリストは言われた。「あなたが私の手だよ」と。そして、優しく「手」を拾い上げ、ご自分の腕につないでくださった。

「手」は、キリストとの結びつきを回復し、自分はキリストの器官だったことに気づいた。これが、キリストが示された「救いの福音」であり、それは誰であれ、神の呼び掛けに「応答」するなら、救われる福音にほかならない。

福音の回復(31)苦しみの原因と解決・その2 「手」の物語 三谷和司

うまくいかない不安

キリストは「手」を救った後、「手」がご自分の器官としての本来の働きができるよう、「手」のリハビリを開始された。ところが、「手」は今まで人から良く思われる「うわべ」に身を隠し、「手」として生きることを放棄してきたために、どうしてもうまく動かなかった。キリストが教える御言葉をうまく実行できないのである。そのことで再び不安になり、自分は本当に救われたのだろうかと思うようになった。

そこで「手」は、再び人から良く思われる「うわべ」に身を隠そうとした。要は、褒められることを目指した。しかし、そこに待ち受けていたのは、またしても「ねたみや争い」であり、そのことが救われたときの喜びを奪い去ってしまった。こうして「手」は、キリストの体の「手」としてうまく動かないことの不安から、以前と変わらない生活を始めてしまった。これを聖書は、「まだ肉に属している」と言う。

「あなたがたは、まだ肉に属しているからです。あなたがたの間にねたみや争いがあることからすれば、あなたがたは肉に属しているのではありませんか。そして、ただの人のように歩んでいるのではありませんか」(Ⅰコリント3:3)

その様子をご覧になったキリストは、このままでは良くないと、本格的な「手」のリハビリに着手された。というのも、「肉に属している」限り、いつまでたっても「ねたみや争い」といった苦しみからは解放されないからだ。解放されなければ、「手」が持つ本来の機能も発揮できない。だから、何としても、「うわべ」に自分を隠そうとするのをやめさせなければならなかった。そのためのリハビリを開始されたのである。

リハビリ

「うわべ」に隠れるのをやめさせるには、「うわべ」に隠れても安心など得られないことを知らしめる必要がある。そうすれば、「うわべ」を着飾らなくても、そのままで愛されていることを「手」に知らせることができる。「手」としてうまく動かなくても、キリストが助けるから心配する必要がないことを教えることができる。

そこでキリストは、「手」に襲いかかる患難を静観することにされた。いくら「手」が「うわべ」に身を隠し安心を得ようとしても、患難がその安心を奪い取ってくれるからだ。案の定、患難は、「うわべ」に身を隠す「手」から安心を奪い取ってしまった。しかし、「手」はそれでもなお「うわべ」に身を隠そうとした。すると、「手」は苦しくなり、その苦しさについに耐えかね、「うわべ」に隠れても安心など得られないことをようやく知った。

こうして、「手」は「うわべ」に隠れるのをやめ、ありのままの自分と向き合った。それは、何かにしがみつかずにはいられない、まるで獣のような自分であった。まさにキリストは、患難を静観することで「手」を試み、神なしでは獣にすぎない自分の「弱さ」に気づくようにされたのだった。「神は彼らを試み、彼らが獣にすぎないことを、彼らが気づくようにされたのだ」(伝道者3:18)。

「手」は「弱さ」に気づくと、ようやくキリストにつながろうとしない「罪」を知り、人から良く思われる「うわべ」を手に入れようとすることが自分を苦しめていたことに気づいた。つまり、「褒められたい」という願望が、自分を苦しめる「罪」の入り口だと知ったのである。

「手」は、気づいた自分の罪を言い表し、キリストにあわれみを乞うた。キリストは「手」の罪を責めることなく赦(ゆる)し、「全き愛」で包まれた。「もし、私たちが自分の罪を言い表すなら、神は真実で正しい方ですから、その罪を赦し、すべての悪から私たちをきよめてくださいます」(Ⅰヨハネ1:9)。「手」は、「うわべ」に関係なく神に愛される自分をあらためて知り、「うわべ」に身を隠そうとするのをやめ、キリストを信頼し、愛するようになっていった。

安息の福音

こうしたリハビリを繰り返すことで、「手」は少しずつ、「手」のままで愛されている自分を強く知るようになった。何かをしたら愛されるのではなく、「手」は「手」であるから素晴らしいのであって、そのままの姿で神に愛されていることを強く知るようになった。それは、自分がキリストにとって、なくてはならない者として造られていたことを知るようになった、ということでもある。

「手」は、神に愛されている自分を知ったことで、神と人を愛せるようになっていき、そのことで「安息」を得た。キリストは「手」を拾い上げただけではなく、その後のリハビリを通して「手」を「安息」へと導かれたのである。これを、「安息の福音」という。

やがて「手」はこの地上での暮らしを終え、「神の国」に引き上げられた。そこで「手」は、神に愛されている自分の姿を完全に知ることとなった。名実ともに、「安息」の地にたどり着いたのであった。

「今、私たちは鏡にぼんやり映るものを見ていますが、その時には顔と顔とを合わせて見ることになります。今、私は一部分しか知りませんが、その時には、私が完全に知られているのと同じように、私も完全に知ることになります」(Ⅰコリント13:12)

まとめ

以上が「手の物語」であり、キリストが示された福音である。それは、神との結びつきを失った私たちが、再び神との結びつきを取り戻し、安息の地に至ることができる福音にほかならない。この福音からも分かるように、人の苦しみは全て、キリストとの結びつきを失った「死」から始まった。「死」によって、神に愛されている自分が見えなくなったことから始まった。その概要を簡単に説明するとこうなる。

人は神との結びつきを失い、神に愛されている自分が見えなくなった。そのことの恐れから、人は愛される者になろうとした。自分が良く思われる「うわべ」を確保し、そのことで褒められようとした。しかし、そのためには競争に勝つ必要があり、その時点で周りの人は敵となってしまう。敵となれば愛せなくなり、苦しむことになる。

それだけではない。褒められる「うわべ」を手に入れようと思えば、互いに「うわべ」を比べるようになり、そこからは「ねたみや争い」が生じ、「いろいろな欲望」まではらむようになる。そのことが、さらに人を苦しめる。その苦しみは、最悪「殺人」にまで結びつく。

だが、人はそのことを全く知らない。知らないから、熱心になって褒められる「うわべ」を手に入れようと邁進(まいしん)する。それが、人の苦しみとなる「罪」の入り口とも知らずに突き進む。キリストにつぎ合わされても、あの「手」のように、人から褒められることを目指してしまう。そうなってしまうのは、全て神に愛されている自分が見えなくなったことに起因する。

福音の回復(31)苦しみの原因と解決・その2 「手」の物語

だからこそ、人の苦しみの解決は、キリストにつぎ合わされ、そのままの自分で神に愛されていることを知るようになることにしかない。キリストとの結びつきを回復し、キリストによるリハビリの中、神に愛されている自分を知るようになることでしか得られない。それはそのまま、神と人を愛せるようになるということであり、罪からの解放を意味する。

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◇

三谷和司

三谷和司

(みたに・かずし)

神木(しぼく)イエス・キリスト教会主任牧師。ノア・ミュージック・ミニストリー代表。1956年生まれ。1980年、関西学院大学神学部卒業。1983年、米国の神学校「Christ For The Nations Institute」卒業。1983年、川崎の実家にて開拓伝道開始。1984年、川崎市に「宮前チャペル」献堂。1985年、ノア・ミュージック・ミニストリー開始。1993年、静岡県に「掛川チャペル」献堂。2004年、横浜市に「青葉チャペル」献堂。著書に『賛美の回復』(1994年、キリスト新聞社)、その他、キリスト新聞、雑誌『恵みの雨』などで連載記事。

新しい時代にあった日本人のための賛美を手掛け、オリジナルの賛美CDを数多く発表している。発表された賛美はすべて著作権法に基づき、SGM(Sharing Gospel Music)に指定されているので、キリスト教教化の目的のためなら誰もが自由に使用できる。

■ 神木イエス・キリスト教会ホームページ

※ 本コラムの内容はコラムニストによる見解であり、本紙の見解を代表するものではありません。
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