[人生]
理解し合うということ
分かるとは、そのことを理解し、納得し、そして受け入れることができるということです。人は多くの言葉を通して自分の思いを相手に伝えようとします。そして理解を求めようとします。しかし、あなたが理解してほしいように、相手はできているでしょうか? それとも、あまり理解していないでしょうか?
もし理解していないようなら、その問題について十分に話し合う必要があります。そこを放っておくと、ますますコミュニケーションは難しくなります。その問題について同じ立場で見ることが大切なのです。
時には相手の立場に立って考え、思い、体験してみることも大切です。そして、そのことについて相手がどう理解したかを知る必要があります。相手がどう理解しているかは、あなたがどう話しているかによるのです。私はこう言った、そういうつもりではなかったと、人はそれぞれ立場によって理解の仕方が違います。一方的な話し方ではコミュニケーションはとれません。相手の心が見えません。相手に理解してもらうことは困難です。
職場において、家庭において、学校において、教会において、人の集まる所で、自分の考えを人に理解してもらうには、まず自分の言うことが相手にどう理解されているかを知ることが、自分にとって、人間社会において、とても大切なことです。
豊かな人生、素敵な人間関係に不可欠なのは、誤解されないために人に分かる言葉を使うことです。理解と納得を意識することは、自分自身を人格ある人へと成長させるゆとりを生んでくれます。そのことについて、相手がどう理解したか分かりますか? 理解される伝え方をしましょう。
あなたの言ったことがどう伝わり、どう理解されたか――それを知ることはとても大切なことなのです。あなたが言おうとする目的と、相手の理解した内容が逆だとかえって焦って、あなたは言わないほうがよかった――ということになります。あなたの準備不足です。
「相手のためになると思ったことが、火に油を注ぐ結果になってしまった」
「良かれと思って言ったつもりが誤解され、余計に嫌われてしまった」
いずれも、相手に聞く準備ができていないうちに、いろいろ言うのは適切でなく、むしろある場合には黙っているほうが良いことが多くあります。言うべきことが分かっている、言う心の準備ができている、いつでも言える備えがある――でも、その時が必ずしもグッドタイミングであるとは限りません。聖霊が働いてくださらなくては心が開かず、相手に伝わりません。
大切なのは、自分の都合ではなく、相手の心が備わるとき、神の時。そこまで祈りと忍耐を持ちつつ待つのです。人の心を開くのも、変えるのも神であり、人が理解するためには、それなりの時間が必要なのです。つぼみが花開くように、雪が溶けて春が来るように、卵から雛(ひな)がかえるように、全てにおいて定められた大切な時があるのです。
待つことは、より正しく理解するための準備時間なのです。その間に話し方、考え方を学ぶのです。相手にとって今何が、どんな言葉が一番助けになるかをよく考えます。思いつきで話しても良い結果になるとは限りません。あなたの目的が相手に十分に理解してもらい、納得してもらい、聞き入れてもらえることであれば、それなりの準備も必要なのです。
理解し、納得すれば、人は許し合え、認め合え、協力し合え、助け合え、また従えるのです。理解できないことが1つでもあると、心にわだかまりがいつもあり、物事がスムーズに運びません。良い人間関係を築くには、理解し合える関係、納得のいくまでの話し合いが大切なのです。
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