【CJC=東京】教皇フランシスコは5日、バチカン(ローマ教皇庁)で、7月は中断していた水曜日恒例の一般接見を再開した。バチカン放送(日本語電子版)によると、熱波に覆われている中、接見はパウロ6世ホールで行われた。
「カテケーシス」(教会の教えの解説)で、教皇はこれまでの「家庭」をめぐる考察を続けながら、この日は前回のテーマ「傷ついた家庭」を再び取り上げた。教皇は前回、夫婦間の無理解などが原因で分裂した家庭を考察したが、今回は結婚に失敗し、別の人との新しい関係を選んだ人々をいかにケアするかを考察した。
教会はこのような状況がキリスト教の秘跡に矛盾するものであることは十分に承知しているが、教えを説く教会の眼差しは、常に人々の善と救いを願う母の心を汲むものであると教皇は話した。
教皇はまた、この新しい関係を小さな子どもたちの立場から見つめるとき、私たちはこうした状況を生きる人たちへの現実的な受け入れの在り方を共同体内に育てることが急務だと知ると述べた。
教会はこの数十年間、秘跡としての結婚に失敗した後、新しい関係を築いた信者たちを、愛と真理のうちに、兄弟愛をもって注意深く受け入れる必要性を理解してきたと教皇は指摘。実際、これらの人々は決して破門されたのではなく、常に教会の一員であるということを忘れてはならないと注意を促した。
「扉は決して閉じられません」と述べた教皇は、教会が、それぞれの労苦を背負った人々が皆居場所を持つことのできる、父の家であるようにと希望した。