「主はヨシュアに仰せられた。『きょうから、わたしはイスラエル全体の見ている前で、あなたを大いなる者としよう。それは、わたしがモーセとともにいたように、あなたとともにいることを、彼らが知るためである。・・・』・・・箱をかつぐ祭司たちの足が水ぎわに浸ったとき、・・・流れ下る水はつっ立って、・・・水は完全にせきとめられた。民はエリコに面するところを渡った。主の契約の箱をかつぐ祭司たちがヨルダン川の真ん中のかわいた地にしっかりと立つうちに、イスラエル全体は、かわいた地を通り、ついに民はすべてヨルダン川を渡り終わった」(ヨシュア記3章7~17節)
6月も残りわずかとなり一年の折り返し地点になりましたが、弱い私たちに「強くあれ、雄々しくあれ」と神は語ってくださるのですから、この恵みをしっかり頂いて前進していきたいと思います。
この物語は、出エジプトの大事件の一コマとして描かれていることを思い起こしてください。400年を越える奴隷生活の中で叫び求め、泣きながら神の助けを求めたイスラエル人たちの祈りを神が聞かれ、神の選びの民として、当時最強の国エジプトからイスラエル人を救い出してくださったのでした。いよいよ約束の地カナンに入る直前に、神は指導者を偉大なモーセからヨシュアに交代されました。いきなり指導者となったヨシュアの心には、恐れ、弱気、不安、迷いが多くあったのではないでしょうか。神は折に触れ、そのヨシュアを励ましてくださいましたが、その神のお言葉は、私たちに対する神のお言葉でもあるのです。今日は特に7節から、今日の生活を生きる私たちに「強くあれ」と語ってくださる神のお言葉の3つの要点を学びましょう。
1. あなたを大いなる者としよう
「あなたを大いなる者とする」と神は語られたのです。他の「誰かを」ではなく、「あなたを」です。聖書が語る神は、天地宇宙のすべてを創られ、すべての人の神ですが、どんなに多くの人の神であっても、私たちと向き合い、常に私たち一人一人と、一対一の関係で語り掛けてくださる神です。この恵みをしっかりと頂きましょう。あなたが信仰を持って神の御前に立つならば、「あなたを大いなる者にしよう」と語ってくださる神がいることを感謝しましょう。
2. あなたと共にいる
ヨシュアにだけでなく、神のみ言葉を読む私たちにも神は共にいてくださるのです。あの偉大なモーセと共にいた同じ神が、私たちと共にいてくださることを喜びましょう。私たちの人生は、決して自分だけで寂しく歩むべきものではありません。神と共に歩むのがクリスチャンの人生。そして神の臨在という不思議な感覚を身に負って歩むのです。クリスチャンであるあなたは、どんな時にも神の臨在の中を歩んでいるのですから、孤独感にさいなまれる時は信仰がずれている時です。モーセ、ヨシュアと共にいてくださった神は、今、聖霊の豊かな働きの中で私たちと共にいてくださいます。この恵みをもう一度握り直しましょう。
3. 神の臨在を確認し、人生の現場に立て
クリスチャンである私たちの信仰は、実生活、人生の現場に働く力です。神は、「苦難の中に立て、試練から逃げるな、人生の現場に立て」と言われます。ヨシュアに、隔ての川があろうと、敵対する異邦人がいようと、歩みを止めてはならない、真っ直ぐ進めと言われました。私たちも人生の現場にしっかり立ちましょう。解決の答えは問題の中にあるのです。辛いことから目をそらして逃げていては、勝利は得られません。神のお言葉に従い、祭司たちがヨルダン川に入った瞬間、水がせき止められました。出エジプトでモーセが体験したと同じ奇跡をヨシュアも体験したのです。どれほど励まされたことでしょう。私たちにも同じ恵みを与えてくださるのです。神のお言葉を頂き、強められましょう。
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万代栄嗣(まんだい・えいじ)
松山福音センターの牧師として、全国各地、そして海外へと飛び回る多忙な毎日。そのなかでも宗教を超えた各種講演を積極的に行っている。国内では松山を中心に、福岡、鹿児島、東京、神戸、広島、高松にて主任牧師として活動中。キリスト教界のなかでも、新進気鋭の牧師・伝道者として、注目の的。各種講演会では、牧師としての人間観、ノイローゼのカウンセリングの経験、留学体験などを土台に、真に満足できる生き方の秘訣について、大胆に語り続けている。講演内容も、自己啓発、生きがい論、目標設定、人間関係など多岐にわたる。
また、自らがリーダー、そしてボーカルを務める『がんばるばんど』の活動を通し、人生に対する前向きで積極的な姿勢を歌によって伝え続け、幅広い年齢層に支持されている。
国外では、インド、東南アジア、ブラジル等を中心に伝道活動や、神学校の教師として活躍している。