旧約聖書の出エジプト記(英語で Exodus=エクソダス)を原作に、大胆な解釈を加えて描かれた映画『エクソダス:神と王』が、今月30日に公開される。これに先立ち、千葉県船橋市のららぽーとTOKYO−BAYで、主要キャストたちが実際に撮影で使用した衣装が展示されている。
舞台は紀元前1300年、当時世界一の文明を誇ったエジプト。その国の未来を託されたのは自らを神と呼ぶエジプトの王ラムセスと、彼の兄弟同然に育てられた英雄モーゼ。2人は共にリーダーとして磨き合い、共に助け合ってきた。しかし、その国の奴隷たちとモーゼの出生にはある秘密が隠されていた。2人は奴隷だったヘブライ人に対する方針をめぐり、徐々に反目するようになる。
兄弟同然に育てられてきた者との戦いに葛藤しながら、それでも民を思い困難に立ち向かう“神に選ばれた男”モーゼ。その一方で、運命に翻弄され、権力に取り憑かれていく“神になろうとした男”ラムセス。預言者という超越的な存在ではなく、運命にあらがう一人の戦士、そして苦悩する一人の人間としてのモーゼが描かれていく。
本作のメガホンを取ったのは、『グラディエーター』や『ロビン・フッド』を手掛けたリドリー・スコット。主役のモーゼを『ダークナイト』3部作でバットマン、『ターミネーター4』でジョン・コナーを演じたクリスチャン・ベール、エジプト王ラムセスを『スターウォーズ・エピソード2』で旧3部作の主人公ルーク・スカイウォーカーの養父となる若き日のオーウェン・ラーズを演じたジョエル・エドガートンが演じる。
本作の衣装は、『グラディエーター』でアカデミー賞「衣装デザイン賞」を受賞したスタッフが手掛けたもので、モーゼとラムセス、そして2人の妻の衣装の計4組が今回国内で展示されている。
モーゼの衣装は青を基調とし、鱗状の鎧に鷲とライオンの装飾が施されており、従来の預言者のイメージよりも、「英雄」を強調したデザインとなっている。一方、ラムセスは金と青のストライプにコブラの装飾が施されており、エジプト文明での「王権」を前面に出したデザインとなっている。
また、それぞれの妻の衣装も特徴的かつ対照的だ。ラムセスの妻、ネフェルタリは白のドレスに宝石をまとうが、モーゼの妻ツィポラは赤地に刺しゅうを施した衣装で、つつましくも美しさを感じさせるデザインとなっている。
ららぽーとTOKYO−BAYでの衣装の展示は、今月15日まで。以降は、20日から29日までTOHOシネマズ六本木ヒルズでラムセスと妻のネフェルタリの衣装が、21日から27日まで大阪阪急メンズ館、28日から来月15日までOSシネマズミント神戸で、モーゼと彼の妻ツィポラの衣装が展示される。国内で4組揃っての展示は船橋だけとなる。
映画『エクソダス:神と王』は、今月30日(金)、東京・TOHOシネマズ日劇ほかで公開。