子どものように神の国を受け入れる者
ルカの福音書18章15~30節
[1]序
今回はルカの福音書18章15節から30節までを味わいます。
15節から17節と18節から30節の二つの部分に分け、「神の国」(16節)、「永遠のいのち」(18節)、「救い」(26節)など鍵となることばに注意し、この部分全体のメッセージを聞きます。
[2]子どものように神の国を受け入れる者(15~17節)
(1)主イエスの祝福を願う場面(15節)の背景
当時の習慣。
(2)弟子たちの対応
「弟子たちはそれを見てしかった」。
①しかった直接の理由
②さらには幼子に対する考え
(3)主イエスの対応
①「幼子を呼び寄せて」
②「子どもたちをわたしのところに来させなさい」
③「子どものように神の国を受け入れる者」
イ.子どものように。
ロ.神の国を受け入れる。
[3]人にはできないことが、神にはできるのです(18~30節)
(1)ある役人(18節)と主イエスの問答(18~25節)
<第一(18~21節)>
①役人の質問、「私は何をしたら、永遠のいのちを自分のものとして受けることができるでしょうか」(18節)。
②主イエスの答え、19、20節。
③役人の答え、「そのようなことはみな、小さい時から守っております」(21節)。
<第二(22~25節)>
①主イエスのことば、22節。
②最終的態度、「すると彼は、これを聞いて、非常に悲しんだ。たいへんな金持ちだったからである」(23節)。
③主イエスのことば、24、25節。
(2)この問答を通して
①人々の思い、「だれが救われることができるでしょう」(26節)。
②主イエスのことば、「人にはできないことが、神にはできるのです」(27節)。
(3)主イエスに従う者への祝福(28~30節)
[4]結び
神の国に入ること、救いは、人の力ではできない。しかし神によって備えられている。その恵みを自らの無力さを認めつつ受け入れる道。
宮村武夫(みやむら・たけお)
1939年東京生まれ。日本クリスチャン・カレッジ、ゴードン神学院、ハーバード大学(新約聖書学)、上智大学神学部修了(組織神学)。現在、日本センド派遣会総主事。
主な著訳書に、編著『存在の喜び―もみの木の十年』真文舎、『申命記 新聖書講解シリーズ旧約4』、『コリント人への手紙 第一 新聖書注解 新約2』、『テサロニケ人への手紙 第一、二 新聖書注解 新約3』、『ガラテヤ人への手紙 新実用聖書注解』以上いのちのことば社、F・F・ブルース『ヘブル人への手紙』聖書図書刊行会、他。