街はクリスマス一色ですが、私たちの教会も飾り付けがなされ、クリスマスがスタートしました。ぜひ、イエスのおられるクリスマスを体験しましょう。
1.イエスの事実を体験する
皆さんはイエスに対してどんなイメージを持っていますか? 聖書の中では、王の王、主の主、羊飼い、常世の岩などとして表現されていますが、クリスマスのたびに、イエスがやみの中に輝く光であり、やみはこれに打ち勝たなかったことを思い起こしたいのです。
日々の生活は楽なことばかりではなく、心が暗くなり、落ち込み悩み、生きることが嫌になることもあるでしょう。やみは確かにあります。しかし、やみが事実なら、それ以上に光として来られたイエスを事実として受け入れましょう。クリスマスの物語は、救い主が誕生されて、幸せでほのぼのするから祝うのではありません。クリスマスの神髄は、世の初めからおられた神が、人となってこの世に下ってこられて、私たちの命を正しく整え、救いの道を開かれたことにあるのです。御子イエス・キリストをこの世に送って下さり、どんなに弱く迷いやすい私たちでも、神の命と救いを受けて生きることができるのです。
この汚い心にイエスが宿って下さり、救いの道が成就する。だからイエスに感謝するという思いを込めて、メリークリスマスと言うのです。イエスの誕生は、単なるおとぎ話や2000年前の昔話ではなく、文字通りの事実として、神が人となってこの世に現れたのであり、そして私たちの心にも現れるのです。
2.イエスを証しする者となる
大変興味深いのは、イエス降誕の物語に、洗礼のヨハネがイエスの証人として登場することです。
先日、東京の中学生の女の子が満員電車で通学中、隣に座っていた50歳ほどのサラリーマンの男性が突然切れて絡んできて、本人も学校もひどい苦情を言われてしまいました。幸い、ひとりの男性が「大丈夫、何かあったら証言してあげる」と名刺を渡して励ましてくれたそうです。正しいことでも、証言してくれる人がいなければ事実が誰にも伝わりません。
同じようにイエスも、誕生の時には証言する人が必要だったのです。神は、マリヤを母、ヨセフを父とし、ガブリエルや羊飼い、博士たちなど、イエスを証しする者を準備され、洗礼のヨハネをイエスの前に遣わされました。イエスを証しする人が必要だったからです。
2012年、あなたにとってイエスは事実でしょうか。神は、イエスを体験し事実として確認する人、そして証しする人を必要とし、待っておられます。私たちは、羊飼いのように、取るに足らない存在かもしれません。でも神は、証言者を求めているのです。
さあ、クリスマスをスタートさせましょう。全国のクリスマスで、イエスの元に人々が集まるように。2012年、洗礼のヨハネの代わりは私たちです。
万代栄嗣(まんだい・えいじ)
松山福音センターの牧師として、全国各地、そして海外へと飛び回る多忙な毎日。そのなかでも宗教を超えた各種講演を積極的に行っている。国内では松山を中心に、福岡、鹿児島、東京、神戸、広島、高松にて主任牧師として活動中。キリスト教界のなかでも、新進気鋭の牧師・伝道者として、注目の的。各種講演会では、牧師としての人間観、ノイローゼのカウンセリングの経験、留学体験などを土台に、真に満足できる生き方の秘訣について、大胆に語り続けている。講演内容も、自己啓発、生きがい論、目標設定、人間関係など多岐にわたる。
また、自らがリーダー、そしてボーカルを務める『がんばるばんど』の活動を通し、人生に対する前向きで積極的な姿勢を歌によって伝え続け、幅広い年齢層に支持されている。
国外では、インド、東南アジア、ブラジル等を中心に伝道活動や、神学校の教師として活躍している。