ヒンズー教の最高位カースト、ブラーミンに生まれたマヨリは、人生の苦難の中でヒンズー教の偶像に、断食をして熱心に救いを求めたが、3億3千といわれるヒンズーの神々は沈黙したままだった。絶望の淵で、彼女は友人の勧めに従い、「イエス、あなたが本当の神なら私に示してください」と、それまでの人生の全てを、彼女の全存在をかけての問いかけを開始したのだ。(第1回から読む)
マヨリが「イエス様、もしあなたが本物の神なら、夢や幻を見せてください」と祈ると、それまで一度も経験したことがなかったような鮮明な幻を見始めた。幻の中で彼女は、目隠しをされて暗い階段に連れて行かれ、目隠しを取るとサタンと思われる存在と対峙(たいじ)し、自分が間違った場所にいるのではないかと気付き始めた。
聖書を手に取り、読み始めると、彼女の周囲でそれまで経験したことのない不可解な現象が相次いだ。部屋のライトが激しく点滅し、空気そのものが震えるような異様な気配が漂い始めたのだ。それは、ブラーミンの家系を数千年にわたって縛り続けてきた目に見えない暗闇の勢力が、真理の光の到来に対して激しく抵抗を示しているかのように見えた。
ある日、数人のキリスト者が彼女のために祈る機会があった。「当時の私は、キリスト教の祈りもヒンドゥー教の儀式と同じような、形式的なものだと思っていました」。しかし、彼らが御言葉を引用して、イエスの名によって祈り始めると、マヨリの全身にすさまじい「火」が駆け抜けるのを感じた。
意識ははっきりありながらも、あまりの熱さに気を失うかと思った。そして彼女が目を閉じると、幻が見えた。自らの背後に潜み、何世代にもわたって一族を支配してきた恐ろしい悪霊が、激しい炎の中で焼き尽くされているのだ。
そして、その焼き尽くされる闇の上に、圧倒的な威光を放って立っておられる主イエスの姿がはっきりと見えたのである。彼らが「悪霊とのふさわしくない関係を断ち切ってください」と祈り続ける中、今度は別の幻が見えた。
何世代にもわたって自分を縛ってきた縄が次々に断ち切られたのだ。そして、白い光の中にある十字架上のイエスの幻がありありと浮かんできた。彼女を縛っていた縄が断ち切られる光景や、十字架上に白い光の中に立つイエスの姿、そして悪霊を制するイエスの姿を目の当たりにして、彼女は「このイエスこそが真の神であるに違いない」と確信に至ったのである。
「なぜ今まで誰もイエスや聖書について教えてくれなかったの」。その体験後の彼女の素直な感想だ。占星術やヒンズー教が説く力とは全く別物で、聖書とイエスを信じる力は、今までのどんな偶像とも比較にならないほど力強いものだったのだ。
彼女は決意を固め、ブラーミンの家系で最も神聖なものとして代々受け継がれてきた、いくつもの偶像を全て捨て去る決断をした。彼女は「私は全てを捨ててイエスに賭けたのです」と振り返る。「イエス様、あなたが私に手を差し伸べてくださったのですから、私も一歩踏み出します」と。(続く)
■ インドの宗教人口
ヒンズー 74・3%
プロテスタント 3・6%
カトリック 1・6%
英国教会 0・2%
イスラム 14・3%
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