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ワールドミッションレポート

ワールドミッションレポート(3月30日):ジンバブエ 神が遣わされた─無実の罪による投獄が、多くの魂と家庭を救う

2026年3月30日20時19分 執筆者 : 石野博
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関連タグ:ジンバブエ
刑務所/聖書+
※ 写真はイメージです。(写真:Kovtun Dmitriy / Shutterstock)

「私は神学校を卒業して、そのまま刑務所へ直行したのです」。ジンバブエでプリズン・フェローシップ(刑務所伝道)の総主事として活躍するウィルソン・フェマイは、自身の数奇な過去をそう振り返る。

2005年、神学校で学びながら教会の奉仕に情熱を注いでいた彼は、同僚の嫉妬による全くのうその告発を受け、他の学生たちの目の前で屈辱的な逮捕を経験した。裁判は3年にも及び、08年4月に神学校を卒業したまさにその翌日、彼は無実の罪で有罪判決を受け、投獄されてしまったのだ。

「まるで、刑務所に入るために神学校を卒業したかのようでした」。しかし、混乱と苦難のただ中にあっても、彼は「神は必ず、私の人生に何か肯定的なことをしておられるはずだ」と信じて疑わなかった。

その信仰は、獄中で現実のものとなる。彼は刑務所内で他の受刑者たちに聖書を教え、その適用を導き始めた。彼の熱心な姿を見た刑務官たちはこう言った。「お前がここに入れられたのには、理由があるはずだ。神がお前を通してメッセージを送ろうとしているのだ」

その時、ウィルソンはこれが神からの「召命」であると悟った。彼は刑務所という絶望の場所を、自らの「説教壇」へと変えたのである。

投獄から6カ月後に上訴が認められ、彼は完全に無罪となり、釈放された。しかし、彼の心は刑務所から離れることはなかった。

現在、彼はジンバブエ全土の30以上の刑務所で受刑者の弟子訓練プログラムを主導し、さらに受刑者の子どもたち約400人を支援する働きを率いている。彼が支援したある双子の少女(父親が服役中だった)は、今や大学と専門学校で立派に学んでいる。「これこそが『回復』なのです」と彼は語る。

さらに彼のチームの政府への働きかけにより、長年禁止されていた「受刑者と子どもの面会」が国によって許可され、「刑務所ファミリー・ウィーク」という制度まで設立されるに至った。

「私にとって、これは単なる仕事ではありません。個人的な使命なのです。私は、神が苦しみの中から目的を引き出されるその『力』を、この目で見てきました」

聖書は言う。「私をここに売ったことで、今、心を痛めたり自分を責めたりしないでください。神はあなたがたより先に私を遣わし、いのちを救うようにしてくださいました」(創世記45:5)

エジプトの宰相となって、親族はじめ多くの命を救ったヨセフは、兄弟の悪意によって奴隷として売られ、濡れ衣をきせられ、最終的には投獄される羽目になった。しかし聖書は、「神がヨセフをそこに遣わした」と記す。ウィルソンの人生は、まるでヨセフ物語を地で行くような話だ。

しかし、神を信じる人生のなんと幸いなるかな。たとえ人生の最悪のどん底にあったとしても、そこに平安、将来と希望を与える神の計画を信じることができるのだ。

あなたは今、どうだろうか。不当な苦しみを受け、最悪な人生の谷間にいるだろうか。しかし、どうか知ってほしい。「主がヨセフとともにおられた」と聖書が4回も記しているように(創世記39:2、3、21、23)、その最悪な場所にあってこそ、「主があなたとともにおられる」ことを。

ジンバブエのために祈ろう。ウィルソンと彼のチームが、絶望の中にある受刑者たちにキリストの希望を届け続けられるように。親の服役によって社会的に孤立しがちな子どもたちが、教会の支援を通して愛され、立派に成長して証しとなることを。そして、不当な苦難を通されている世界中の信仰者たちが、「悪を善に変える」全能の神の御手を体験できるよう祈っていただきたい。

■ ジンバブエの宗教人口
プロテスタント 67・3%
カトリック 9・6%
イスラム 1・1%
土着宗教 19・3%

◇

石野博

石野博

(いしの・ひろし)

2001年より、浜松の日系ブラジル人教会で日本人開拓、巡回伝道者として従事。12年より、奥山実牧師のもと宣教師訓練センター(MTC)に従事、23年10月より、浜松グッドニュースカフェMJH牧会者として従事。18年3月より、奥山実牧師監修のもと「世界宣教祈祷課題」の執筆者として奉仕。23年10月より「世界宣教祈祷課題」を「ワールドミッションレポート」として引き継ぎ、執筆を継続している。

※ この記事は、石野博牧師の「ワールドミッションレポート」を、若干の編集を加えた上で転載したものです。
関連タグ:ジンバブエ
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