アジアキリスト教協議会(CCA)元議長で、ベトナム戦争に反対する市民運動「ベトナムに平和を!市民連合」(ベ平連)に参加するなどした作家の小中陽太郎(こなか・ようたろう)氏が3日、老衰のため東京都内の自宅で死去した。90歳だった。国内各紙が伝えた。
葬儀は6日午後1時半から、日本基督教団中目黒教会(東京都目黒区目黒3-4-5)で行われる。喪主は妻のはるみさん。
1934年神戸市生まれ。58年東京大学仏文科卒業後、NHK入局。64年に退局した後は、フリーのライターとして活動。65年のベ平連結成に参加し、活動に携わった。
83年フルブライト交換教授として渡米。ウェストバージニア大学やニューヨーク市立大学で客員教授を務めた。中部大学教授、星槎(せいさ)大学客員教授、日本ペンクラブ専務理事など歴任。CCAでは1995年から2000年まで、4人いる議長団の1人として議長を務めた。
13年には『翔べよ源内』で野村胡堂文学賞を受賞。他の著書に『王国の芸人たち』『ラメール母』など多数。日本キリスト教団出版局からは、『正義は川の流れのように』『今こそ平和を実現する』を出版している。