シリア語子音22文字の表記と読みをまとめた。読みはシリア語話者によって違いがあるが、私が教師から聞いて学んだところを記していく。
6の「ワァゥ」について、私の指導教科書では「Vav」と表記。英語教科書では「Waw」、教師は「ワァゥ」と発音していた。通訳者のK氏によれば、私の指導教科書はトルコ語で書かれ、トルコ語にはラテン語や英語にある「QWX」がなく、従って「W」が「V」になるとの説明。11の「コッフ」は「Koph」、19の「コッフ」は「Qoph」。その違いが分かると理解が進む。
『鍵の本 指導教科書1』の表紙に書かれたシリア語を和訳した。
「アジズ・トゥゴゴゥ先生による2017年改訂版シリア語指導教科書1」
教科書には1から30までのレッスンがあり、その項目の一例を和訳した。
シリア語の母音記号については、22の子音に5つの母音記号を付けて読む習慣があり、発音と意味を理解する手助けとなる。通訳者によると、これらは7世紀ごろに作られ、使われるようになったとのこと。
一例として、オラフの名詞は次の通り。なお、オラフは無音のため、読まない。
シリア語の別の書物には、父を「アブ」、母を「イム」、兄弟を「アハ」と表記しているものがあり、ヘブル語も同様だ。(続く)
※ 参考文献
『古代シリア語の世界』(イーグレープ、2023年)
『景教—東回りの古代キリスト教・景教とその波及—』(改訂新装版、イーグレープ、2014年)
『景教碑の風景』(シリーズ「ふるさと春日井学」3、三恵社、2022年)
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