アフリカ西部の大西洋に面したコートジボワールは、世界最大のカカオ、コーヒー、パーム油の生産国の一つだ。政府の経済多角化の試みにもかかわらず、人口の70%近くが農業とその関連産業に依存している。石油と天然ガスの生産は、今やカカオを上回る収入源となっている。
1960年にフランスから独立を果たした同国だが、1993年に死去したウフェ・ボワニ大統領のもとで一党独裁体制が敷かれていた。以降、クーデターや内紛が繰り返され、国を疲弊させている。この国は過去何世代にもわたって内紛に耐えてきた。民族的、部族的、地域的、政治的な分裂を克服するのは困難だ。しかし、ありがたいことに内紛は大規模の紛争にまでは発展していない。
コートジボワールは現在、主に民族と宗教の境界線に沿って分裂している。伝統的な宗教は一般的に中央部と西部で強い。イスラム教とキリスト教は共にアフリカの伝統的なアニミズム信仰と高度に融合しており、これら3つを正確に区別することは簡単ではない。
信教の自由はあるが、権力の中枢では汚職がまん延しているといわれている。指導者たちの腐敗が一掃され、団結と国家建設のために働く誠実なリーダーが与えられるように祈ろう。信教の自由が続き、同国の救霊と宣教が拡大するよう祈っていただきたい。
■ コートジボワールの宗教人口
プロテスタント 11・3%
カトリック 15・9%
正教 0・2%
イスラム 41・8%
土着宗教 24・1%
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