手紙やファックス、Eメールを送るだけで何かが変わるということが、実際に起きるのだ。米宣教団体の「殉教者の声」(VOM)がメールのキャンペーンを始めてからわずか6日後に、エリトリアで捕らわれの身となっていた13人ものキリスト者が釈放されたのだ。
VOMのキャンペーンは、7千日間も不当に投獄されている2人のエリトリア人牧師に対する認知を高めるためのものだった。残念ながら、今回のキャンペーンで2人の牧師はまだ釈放されていない。しかし、13人もの信者が自由の身となった。
これは7人の女性と6人の男性で、全員が少なくとも10年間以上投獄されていた。つまり、1週間前に逮捕されたばかりの短期の収監者ではなく、長期にわたって信仰のために服役していた人たちだ。これがなんと、このキャンペーンが始まった6日後に釈放されたのだ。
VOMが旗を振って、1万5千人以上の人々がキャンペーンに賛同し、エリトリア大使館にメールやファックスを送った。
エリトリア大使館の関係者がメールサーバーの電源を切ったためか、ボックスがいっぱいになったためか定かではないが、一時期は、メールが跳ね返ってくるほどだったようだ。それほどまでに、捕らわれている同胞のために声を上げる兄姉たちの声が殺到したのだ。
現地の関係者は言う。「エリトリア政府、エリトリア大使館は、送られてきたEメールやファックスのせいでこの13人が解放されたとは決して認めないでしょう。しかし、メールやファックスの殺到と、捕らわれの信者の解放、これら2つのことがこれほど同時期に起こったという事実は、それが影響を与えたと考えないわけにはいきません」
今回の13人の解放が、抗議者の切実な声が届いたことによって起きたことなら、これほど大きな励ましはない。エリトリアにはまだ300人以上のキリスト教徒が信仰のために投獄されている。今後も心ある同胞を思う兄姉たちの声が届き、エリトリアの捕らわれの信者が解放されるように祈ろう。同国の信仰の自由と宣教拡大のために祈っていただきたい。
■ エリトリアの宗教人口
イスラム 50・3%
正教 41・9%
カトリック 3・4%
プロテスタント 2・8%
無宗教 1・9%