パレスチナは、人口の約2%しかキリスト教徒がおらず、イスラム教徒に比べて少数派だ。彼らは差別に直面することもあるが、それにもかかわらず、パレスチナは宣教師を派遣する国の上位にある。
ベツレヘム聖書学院の学長であるジャック・サラ氏によれば、「パレスチナの教会は約100万人のキリスト教徒当たり約3400人の宣教師を派遣しています」と言う。
具体的な数字にすると、世界中に約1400万人のパレスチナ人がおり、そのうち約28万人がキリスト教徒で、約952人が宣教師として派遣されている。そのうち3分の1はイスラエルのパレスチナ自治区に住んでいる。
「パレスチナのキリスト教徒は自分たちの信仰を誇りに思っています。彼らはどこにいても、自分の信仰を証しする意欲があります。政治的な複雑な状況とパレスチナ社会での少数派という困難が、彼らを強くさせているのです。私たちは、常に板挟みの状況にあります。そのため信仰が育まれ、主に信頼し、神の言葉に深く根を下ろすため、信仰が強められるのです」
パレスチナ人キリスト者は、社会の内側に目を向けると、多数派のイスラム教徒たちに対して、外側に目を向けるとイスラエルとの関係に、平和の福音で架け橋をかけることが期待される。鍵となるのは、イスラエルの信者であるメシアニック・ジューとパレスチナのキリスト者の両者にあるのではないか。
パレスチナの兄弟姉妹たちが、困難に負けず、平和の福音をこの地に満たすことができるように祈っていただきたい。
■ パレスチナの宗教人口
イスラム 87・7%
ユダヤ教 8・5%
プロテスタント 0・06%
カトリック 0・4%
正教 0・9%
他 2・2%