Skip to main content
2025年7月7日07時02分更新
クリスチャントゥデイ
メールマガジン サポーターのご案内
メールマガジン サポーターのご案内
Facebook Twitter
  • トップ
  • 教会
    • 教団・教会
    • 聖書
    • 神学
    • 教会学校・CS
  • 宣教
  • 教育
  • 国際
    • 全般
    • アジア・オセアニア
    • 北米
    • 欧州
    • 中南米
    • 中東
    • アフリカ
  • 社会
    • 全般
    • 政治
    • NGO・NPO
    • 地震・災害
    • 福祉・医療
  • 文化
    • 全般
    • 音楽
    • 映画
    • 美術・芸術
  • 書籍
  • インタビュー
  • イベント
  • 訃報
  • 論説・コラム
    • 論説
    • コラム
    • 執筆者一覧
  • 記事一覧
  1. ホーム
  2. 論説・コラム
  3. コラム
不条理なる死を不可知の光で中和せよ

放浪も味わいであるが リベカの詐欺事件解毒(その2)

2023年6月22日16時52分 コラムニスト : 藤崎裕之
  • ツイート
印刷
関連タグ:藤崎裕之
不条理なる死を不可知の光で中和せよ―キリスト教スピリチュアルケアとして―(48)+

不条理なる死を不可知の光で中和せよ―キリスト教スピリチュアルケアとして―(48)

※ 前回「放浪も味わいであるが リベカの詐欺事件解毒(その1)」から続く。

ここで神の声を聞くとは!ということが起こるのも人生である

悪夢ではない。しかし、予想外ということはいくらでもある。たとえ夢であったとしても、神が自分に語りかけるなど、普通は想像ができない。神はそれなりの人間にお告げを知らせるのであろうし、その特別な人間を通じて神の言葉を聞くと考えるのが普通の神経である。自分がその特別な人間なのだ!とは思わない方がよいのだ。

さて、長子の権利、それはアブラハムが受けたものをイサクが引き継ぎ、エサウに譲渡されるはずのものだった。それこそが、その時代の相場というもの。従って、長子の権利をヤコブに横取りされたエサウがまずは神から慰めを受けるのが相場ではないか。その長子の権利を奪われたエサウであるが、その子孫はやがてイシュマエルの子孫と合流してユダヤ・イエスラエルと敵対関係になるのであるが、それはまたずっと後のことである。

現代人の感覚であれば、まず失意の中にあるエサウこそが配慮されるべきと考えるのはおかしなことではなかろう。しかし、話の舞台は、古代も古代、ずっとずっと昔の社会である。やはり、実際に長子の権利を受けた人間、つまりヤコブの方に注目が行くということだろうか。そう考えると、不公平も甚だしいのであるが、であっても神の声を聞かねばならぬのはヤコブであったのだ。つまり、彼はそれほどに重たいものを背負わされていたのだ。

神はそこらかしこにいる、はず

さて、少し視点を変えるが、われわれが生きている世界において、神はどれほど些細なことにまで関与するのかと考えることはあるだろうか。神は世界の全てを創造した方である。言葉を換えて言うならば、全てのものに神の意志が宿る、いや、神が宿ると言ってもよい。この場合、大事なことは「全て」という部分である。人間の生涯において起こり得る出来事の全てというだけではない。素粒子のレベルから宇宙の大構造に至るまで、全てにおいてということになる。

実際にそれがどういうことなのか、われわれには理解しようもない。われわれが認識できる世界というのは、せいぜい数ミリメールから数万キロメートルの範囲に過ぎない。しかし、10のマイナス40乗センチメートルの極小世界から10の100乗メートルというとてつもない大宇宙までもが、一つの法則の下に存在しているらしい。乗数の値については諸説あるので突っ込まないでいただきたい。

それを科学的に、数学的に説明しようと、われわれ人類は一生懸命に探求してきたのであるが、それを信仰的に表現すれば簡単に終わる。この宇宙は神が創造し、神が支配している。ただこれだけだ。付け加えるとしたら、なぜ神が創造し支配しているのか、それはどういう方法によってか、ということになるが、それについては大変に便利な言葉がある。神のロゴス(言葉)であるキリストによって創造し、そのキリストの支配の下に世界が成り立っている。人間にできることは、その神である方と共働するくらいのものである。

その時にキリストも共にいたと考えるのがキリスト教である

神は言葉によってヤコブにご自身について語る。こじつけと言われるならそれでもよいが、キリスト教的な物言いをするならば、「言葉によって」と言われるときには、やはりそこにキリストを読み込むことが可能である。

人はこのように問うかもしれない。キリストの出来事というのは、ヤコブから1500年くらい後のことではないのかと。その通りである。キリストがこの世に生まれ、この世で生きて、この世で死んで、この世に復活されたのは、ヤコブが夢を見たずっとずっと後のことである。

しかし、ヨハネによる福音書は「初めに言(ことば)があった。言は神と共にあった」と宣言しているのだ。これは、キリスト教の専門用語で「キリストの先在」と呼ばれる。キリストは常に父と共にいたということ。天地創造の初めからキリストはいたのである。だから、当然のごとくヤコブの放浪においてもキリストは父なる神と共にいる。

これは神秘の類いであって理屈ではない。神の声はキリストの声である。逆に言えば、キリストの声は神の声である。神の本性は不変であるというのが、われわれの考えである。

われわれも約束を受けている

放浪の末に石を枕に眠り込むヤコブ。彼の元に現れ、語る神は、十字架と復活のキリストと本性的に同じなのだ。キリストもまたこの世では放浪者であったが、つまり放浪者ヤコブと共におられる神は、やがてイエス・キリストとしてご自身もまた放浪に身を委ねるのである。

放浪者と共にある神というのも何とも想像し難たいことであるが、事実として神はヤコブに現れる。そしてご自身を告げる。神はヤコブの神である。ヤコブとその子孫に祝福を約束する神である。実質的には長子の権利はおろか、父イサクの家からさえも出て行かざるを得なかったヤコブである。まさに手ぶらのヤコブである。その手ぶらのヤコブに神は約束されるのだ。長子の権利はヤコブの手にある。しかし、いつの日か約束は実現されるとしても、今は約束だけなら形なきものである。だから、ヤコブが手ぶらであることには何の変わりもない。

神は全てに宿るとされる。それでも神から約束を受けるのは人間だけの特権であり、ヤコブの時代でいえば、ごく少数の者にすぎない。神は全ての者の創造者であるが、神が生涯の行く末を約束する者は少数であったのだ。それが旧約といわれる時代の現実であろう。

われわれは新しい約束の中に生きている。それはイエス・キリストにおいて約束された人生である。実際に約束を受けた者は、弟子やイエスの近くにいた少数の者にすぎない。しかし、その小さき群れはキリストの約束を限定しなかった。もっと大勢がキリストの約束の中で生きるべきだと信じたのだ。その約束というものは、より多くの人々にも有効であると。そういう意味でヤコブが受け取った約束以上のものだ、とわれわれは断言できるのだ。

記念される神

ヤコブは神の声を聞いて興奮状態になった。この場所は神の家、天の門だと考えたのだ。そして石の枕を記念碑としてその場所に立てて、そこをベテル(神の家)と命名したと聖書は語っている。実際は、神はどこにでもおられるわけで、別にベテルに限定されるわけではない。神が共におられることを、放浪のヤコブが知り得たということが大事なのだ。そして、ヤコブは常に神が共におられることに気付く。創世記28章26節以下を参照してほしい。

そしてヤコブは、与えられるものの10分の1をささげることを誓った。放浪者が手にするわずかなものの10分の1なら値打ちがあるだろうと思う。とはいえ、これがいわゆる十分の一献金の由来であると説明する気は私には全くないのであるが。

われわれにおいて重要なことは、われわれがヤコブに優る約束を受けているということであり、事実としてその約束の中で生きている意味を知ることである。キリストはインマヌエルである。10分の1をささげる前に(それが不可能であっても)、われわれは気付かねばならない。放浪の人生の中でも語りかけてくれる神がおられることを、しっかり味わうべしなのだ。(終わり)

<<前回へ     次回へ>>

◇

藤崎裕之

藤崎裕之

(ふじさき・ひろゆき)

1962年高知市生まれ。明治から続くクリスチャン家庭に育つ。88年同志社大学大学院神学研究科卒業。旧約聖書神学専攻。同年、日本基督教団の教師となる。現在、日本基督教団隠退教師、函館ハリストス正教会信徒。

※ 本コラムの内容はコラムニストによる見解であり、本紙の見解を代表するものではありません。
関連タグ:藤崎裕之
  • ツイート

関連記事

  • 共に苦しむのか、共に暴れるのか ガダラ考察(その1)

  • 危機感にあふれた時代に黙示録的な解毒(その1)

  • 望んでいるようには死んでもらえない(その1)

  • 悪霊が悪霊を追い出す?(その1)

  • そもそも預言は聞かれたのか(その1)

クリスチャントゥデイからのお願い

皆様のおかげで、クリスチャントゥデイは月間30~40万ページビュー(閲覧数)と、日本で最も多くの方に読まれるキリスト教オンラインメディアとして成長することができました。この日々の活動を支え、より充実した報道を実現するため、月額1000円からのサポーターを募集しています。お申し込みいただいた方には、もれなく全員に聖句をあしらったオリジナルエコバッグをプレゼントします。お支払いはクレジット決済で可能です。クレジットカード以外のお支払い方法、サポーターについての詳細はこちらをご覧ください。

サポーターになる・サポートする

人気記事ランキング

24時間 週間 月間
  • 学校法人聖学院、新理事長に田村綾子氏

  • いのちの言葉聖書学校、日本語クラス2期生7人が卒業

  • 「苦しみ」と「苦しみ」の解決(8)「建物の話」 三谷和司

  • 聖書から事実を引き出す学び「IBS」を分かりやすく説明する講座 7月12日から

  • 苦しみというプレゼント 菅野直基

  • ワールドミッションレポート(7月6日):タイ 麗しきかな、良き知らせを告げる者の足は

  • 聖書のイエス(12)「初めに、ことばがあった」 さとうまさこ

  • ワールドミッションレポート(7月7日):カメルーンのラカ族のために祈ろう

  • 淀橋教会で新主管牧師就任式・祝賀会 金聖燮牧師が6代目に

  • 篠原元のミニコラム・聖書をもっと!深く!!(233)聖書と考える「キョコロヒー」

  • 淀橋教会で新主管牧師就任式・祝賀会 金聖燮牧師が6代目に

  • 米国の福音派牧師は半数近くが兼業している 調査で判明

  • いのちの言葉聖書学校、日本語クラス2期生7人が卒業

  • 「苦しみ」と「苦しみ」の解決(8)「建物の話」 三谷和司

  • 日本人に寄り添う福音宣教の扉(225)エンディングを伴走して日本宣教を進めよう! 広田信也

  • ヨハネの黙示録(4)死とハデスの鍵 岡田昌弘

  • シリア首都で教会狙った自爆テロ、25人死亡 現地のキリスト教徒ら、さらなる暴力懸念

  • 花嫁(28)伝道の思い 星野ひかり

  • 全ての人の主イエス・キリスト 万代栄嗣

  • 「苦しみ」と「苦しみ」の解決(7)人は「単独者」である 三谷和司

  • 淀橋教会で新主管牧師就任式・祝賀会 金聖燮牧師が6代目に

  • 米国の福音派牧師は半数近くが兼業している 調査で判明

  • 「苦しみ」と「苦しみ」の解決(8)「建物の話」 三谷和司

  • いのちの言葉聖書学校、日本語クラス2期生7人が卒業

  • 学校法人聖学院、新理事長に田村綾子氏

  • Gゼロ時代の津波石碑(3)日中韓、泥沼化する「桜の起源」論争 山崎純二

  • 篠原元のミニコラム・聖書をもっと!深く!!(233)聖書と考える「キョコロヒー」

  • 同志社女子大学とノートルダム女学院高校、教育連携協定を締結

  • 苦しみというプレゼント 菅野直基

  • 日本人に寄り添う福音宣教の扉(225)エンディングを伴走して日本宣教を進めよう! 広田信也

編集部のおすすめ

  • 四国の全教会の活性化と福音宣教の前進のために 「愛と希望の祭典・四国」プレ大会開催

  • イースターは「揺るぎない希望」 第62回首都圏イースターのつどい

  • 2026年に東京のスタジアムで伝道集会開催へ 「過去に見たことのないリバイバルを」

  • 「山田火砂子監督、さようなら」 教会でお別れの会、親交あった俳優らが思い出語る

  • 日本は性的人身取引が「野放し」 支援団体代表者らが院内集会で報告、法規制強化を要請

  • 教会
    • 教団・教会
    • 聖書
    • 神学
    • 教会学校・CS
  • 宣教
  • 教育
  • 国際
    • 全般
    • アジア・オセアニア
    • 北米
    • 欧州
    • 中南米
    • 中東
    • アフリカ
  • 社会
    • 全般
    • 政治
    • NGO・NPO
    • 地震・災害
    • 福祉・医療
  • 文化
    • 全般
    • 音楽
    • 映画
    • 美術・芸術
  • 書籍
  • インタビュー
  • イベント
  • 訃報
  • 論説・コラム
    • 論説
    • コラム
    • 執筆者一覧
Go to homepage

記事カテゴリ

  • 教会 (
    • 教団・教会
    • 聖書
    • 神学
    • 教会学校・CS
    )
  • 宣教
  • 教育
  • 国際 (
    • 全般
    • アジア・オセアニア
    • 北米
    • 欧州
    • 中南米
    • 中東
    • アフリカ
    )
  • 社会 (
    • 全般
    • 政治
    • NGO・NPO
    • 地震・災害
    • 福祉・医療
    )
  • 文化 (
    • 全般
    • 音楽
    • 映画
    • 美術・芸術
    )
  • 書籍
  • インタビュー
  • イベント
  • 訃報
  • 論説・コラム (
    • 論説
    • コラム
    • 執筆者一覧
    )

会社案内

  • 会社概要
  • 代表挨拶
  • 基本信条
  • 報道理念
  • 信仰告白
  • 編集部
  • お問い合わせ
  • サポーター募集
  • 広告案内
  • 採用情報
  • 利用規約
  • 特定商取引表記
  • English

SNS他

  • 公式ブログ
  • メールマガジン
  • Facebook
  • X(旧Twitter)
  • Instagram
  • YouTube
  • RSS
Copyright © 2002-2025 Christian Today Co., Ltd. All Rights Reserved.