エズラは、アンゴラの大きな教会のリーダーとして充実した働きをし、子どもたちには質の高い学校に通わせ、立派な家を持ち、そしてきちんとした収入の生活を楽しんでいた。
ある日、神はエズラの心に語りかけられた。「祈っていると、神は『国で最も福音が届いていない場所で魂が失われているというのに、大きな教会のリーダーを続けることはできないのではないか』と言われました。そして主は、私を派遣したい村の名前まで教えてくださったのです!」
彼は衝撃を受けた。このことが彼の人生の全てを変えることになるのだ。彼がこの出来事を妻に伝えると、驚いたことに妻はすぐに同意したのだ。「親戚にも話しましたが、みんなに反対されました。『なぜ良い働きと良い収入を捨てて、誰も知らない場所に、家族を連れて行かなければならないのか』と」
そして彼は、教会のリーダーたちにも話した。彼らはエズラを役職から解放し、交わりは続けるが、金銭的な支援はしないことに決めた。しかし、エズラは家族と共に、自分を召された神を信じ、神が示した村に移り住んだ。
エズラの家族は新しい環境に慣れ、自宅で小さなフェローシップを始めた。エズラが福音を伝え始めると、神が御業を始められた。
これはその一例だ。アルドは麻薬中毒者で、何人もの人を殺したギャングの一員だった。麻薬の影響で、アルドは自分のおいとけんかになり、ナタを手に「首を切るぞ!」と脅した。これに止めに入る勇気は誰も持っていなかった。
しかし、それを目の当たりにしていたエズラは祈り始めた。彼は大胆にもアルドに近づき、ナタを捨ててくれないかと懇願した。なんとアルドはこれに従ったのだ。「数日後、薬物の影響がなくなったアルドのもとに戻り、福音を伝えました」とエズラは言う。なんとアルドはキリストを受け入れ、数カ月前に洗礼を受けたのだ。
そしてさらには、ギャング組織の他の多くの若者が、神がアルドの人生を変えたのを見て、彼らもキリストを受け入れたのだ。
多くを捨てて神に従ったエズラの従順さを主は喜ばれ、彼らのフェローシップはわずかな期間で、50人の大人と多くの子どもたちを抱えるまでに成長した。大人の半数以上が地方公務員で、地域に影響力のある人たちだ。
エズラは「私たちは2年近くそこにいますが、主は素晴らしいことをしておられます!」と話している。「主がお呼びなら直ちに従う」これに優るものはないことを教える素晴らしい証しだ。
アンゴラの地でエズラのような奉仕者が次々に起こされ、福音によって社会が祝福され、いよいよ主を信じる信仰が拡大するように祈ろう。
■ アンゴラの宗教人口
プロテスタント 28・1%
カトリック 60・4%
イスラム 1・1%
土着宗教 4・0%
無宗教 0・8%