トルコ南東部のシリア国境近くで6日に発生した地震で、死者は13日までに、両国で計3万3千人を超えた。専門家によると、今回の地震のエネルギーは阪神・淡路大震災の約15倍に相当し、内陸地で発生したものとしては過去最大になる可能性があるという。
甚大な被害が出ていることを受け、国内のキリスト教団体も被災者支援のための募金を相次いで開始し、協力を求めている。
国内では、7日付の記事で報じた、▽ワールド・ビジョン・ジャパン、▽オペレーション・ブレッシング・ジャパン、▽ハンガーゼロ(日本国際飢餓対策機構)、▽カヨ子基金(神戸国際支縁機構)に加え、13日までに、▽チャイルド・ファンド・ジャパン、▽グッドネーバーズ・ジャパン、▽CWSジャパン、▽カリタスジャパン、▽日本福音ルーテル教会なども募金を始めた。
チャイルド・ファンド
世界の11団体が加盟し70カ国以上で活動する国際的な支援ネットワーク「チャイルド・ファンド・アライアンス」は、シリアで10年以上にわたって活動しているイタリアの加盟団体「ウィワールド」と連携して支援活動を行っている。
日本の加盟団体である「チャイルド・ファンド・ジャパン」のウェブサイトに掲載された報告(9日付)によると、シリアでは地震を受け、全土で学校が一時的に閉鎖されている。北部にある同国第2の都市アレッポでは、被害を免れた学校やモスク、教会が一時的な避難所となり、こうした避難所に必要な物資を供給するなどしている。
一方、地方を中心に多くの地域で水の供給が不安定になっており、昨年から流行が続いているコレラの感染がより悪化することも懸念されているという。寄付は、チャルド・ファンド・ジャパンのウェブサイトで受け付けている。
グッドネーバーズ
世界約40カ国で活動する国際NGO「グッドネーバーズ」は、緊急支援チームを編成し、現在7人のスタッフが現地入りし、現地のパートナー団体と協力して被害状況や支援ニーズの調査を行っている。まずは食料や医薬品、その他生活に必要な日用品の配付を予定しており、日本支部である「グッドネーバーズ・ジャパン」は、ウェブサイトで寄付を受け付けている。
CWS
世界約30カ国で活動する「CWS」(チャーチ・ワールド・サービス)は、地震を受け米国本部が緊急支援基金(英語)を立ち上げた。基金を通して集めた寄付は、エキュメニカル国際支援組織「ACTアライアンス」またはそのパートナー団体に送られ、現地で緊急支援を行っている支援団体をサポートするために用いられる。
日本支部である「CWSジャパン」によると、CWSジャパンが実行委員会の一員である国際的な防災ネットワーク「ADRRN」でも迅速な対応が進められており、既に現地に医療チームを派遣しているという。
カリタス
国際的なネットワークがあるカトリック教会の慈善団体「カリタス」は、現地組織を通して被害の規模やニーズの把握を進めている。日本の「カリタスジャパン」は、10日から募金を開始。寄付は、郵便振替か銀行振り込みで受け付けており、詳細はウェブサイトを。
日本福音ルーテル教会
日本福音ルーテル教会(JELC)は、「ルーテル連帯献金」として寄付を募り、加盟する「ルーテル世界連盟」(LWF)を通じて被災者支援を行う。LWFは、現地のパートナー団体であるカリタスシリアと協力して救援活動を行うという。
第1次の寄付受付期間は2月12日から3月31日まで。一方、これより先に、ルーテル連帯献金の災害支援から100万円をLWFに送金するという。送金先など詳細はJELCニュースブログを。