Skip to main content
2026年6月25日22時20分更新
クリスチャントゥデイ
メールマガジン サポーターのご案内
メールマガジン サポーターのご案内
Facebook Twitter
  • トップ
  • 教会
    • 教団・教会
    • 聖書
    • 神学
    • 教会学校・CS
  • 宣教
  • 教育
  • 国際
    • 全般
    • アジア・オセアニア
    • 北米
    • 欧州
    • 中南米
    • 中東
    • アフリカ
  • 社会
    • 全般
    • 政治
    • NGO・NPO
    • 地震・災害
    • 福祉・医療
  • 文化
    • 全般
    • 音楽
    • 映画
    • 美術・芸術
  • 書籍
  • インタビュー
  • イベント
  • 訃報
  • 論説・コラム
    • 論説
    • コラム
    • 執筆者一覧
  • 記事一覧
  1. ホーム
  2. 論説・コラム
  3. コラム
世界はわが教区―ジョン・ウェスレーの生涯

世界はわが教区―ジョン・ウェスレーの生涯(4)エプオース村の改革

2020年11月18日13時26分 コラムニスト : 栗栖ひろみ
  • ツイート
印刷
関連タグ:ジョン・ウェスレー
世界はわが教区―ジョン・ウェスレーの生涯(1)猛火から救われて+
ジョン・ウェスレー(1703~91、画像:Frank O. Salisbury)

1726年5月。ウェスレーはリンコルン大学の特待生に選ばれた。ここで彼は、神学、歴史学、詩歌、物理学、雄弁学、ヘブル語、アラビア語などを学んだ。成績がずば抜けて優秀だったので、ゆくゆくは大学に残って学者か教授になるだろうと期待されたのだが、意外にも彼は健康がすぐれない父親を助けるために副牧師となり、エプオースに帰ったのだった。

エプオース村は少しも変わっていなかった。昼間から酒を飲み、賭博をし、大声で流行歌を歌ったり、若い娘をからかったりしていた。また主婦たちは、あちこちの辻にかたまって低俗な世間話やうわさ話に明け暮れていた。彼らは、ウェスレー牧師の息子が学問を修めて帰ってきたことを知ると、たちまち好奇心と憎悪の目を向けた。

「見ろよ、ウェスレーのばか息子が帰ってきたぜ。おやじさんの代わりに説教をするんだと。笑わせやがらあ」。彼らは日曜日になると、ぞろぞろ教会にやってきた。これは説教を聞くためではなく、若い副牧師をからかい、ヤジを飛ばすためであった。そして、説教が始まると、いっせいに口笛を吹いたり、罵倒したりした。

「もっと大きな声で話せよ、この青二才!」教会堂は、罵倒で揺らぐかと思われた。しかし、ウェスレーは落ち着いて説教を終えると、最後にこう言った。

「私は確信します。信仰復興の運動がこの暗黒の地、腐敗しきった英国において起こることを! そして、その運動を最初に始めるのがこのエプオースの住民であるあなたがたであることを」

「くだらないことを言うな! 帰れ!」どこからか石が飛んできて、彼の額に当たった。彼は血が吹き出す額を押さえてしばらくうずくまっていたが、再び立ち上がった。――と、その顔が輝いた。病床にいるはずの父サムエル・ウェスレーがいつの間にか会堂の扉の所に立っているではないか。彼は力を得て、説教を締めくくった。

「人にはできないが、神はおできになる。私は今、はっきりと確信します。近いうちにきっとこのエプオース村が新しく生まれ変わるということを」

彼が講壇を降りると、人々はおとなしく帰っていった。父サムエルは、彼をつれて教会堂の庭に出た。そこにはちょうど若木になったばかりのさんざしの木が柔らかな芽をつけていた。

「この木を覚えているかい?」父は彼に言った。「これは昔、芽を出しかけたときに火事になって焼けてしまったのさ。ところが焼け跡から再び芽を出し、今ではこんなにしなやかで美しい芽をつける木に育った。だからジョンや、人の目には分からないが、神様はすべてを益としてくださるのだよ」

「ああ、本当です、お父さん」。ウェスレーは言った。「私たちのすべきことは、ただ種をまくこと。そして水を注ぐことなんですね」

その日からウェスレーはこのエプオースに留まり、3年の間父を助けて説教をし、村人たちに少しずつ感化を与えていった。村の人々と交わるうちに、彼は20代、30代の若者たちが昼間から酒を飲んで仕事をなまけたり、賭けごとをしたり、悪い遊びをするのを見て心を痛めた。彼らは生活に希望が見いだせず、将来の夢もなく、ただぶらぶらと毎日を過ごしているのだった。

ウェスレーは努めてこれらの若者たちと言葉を交わすようになり、彼らの家を訪問したり、彼らを食事に招いたりしてその話に耳を傾けるようにした。すると次第に彼らは心を開き、ポツリ、ポツリと話をするようになった。集団になると悪いことをする者も、一人一人向き合えば、それぞれ孤独で、悩める魂を持っていることが分かったのである。

ウェスレーは、言葉ではなく行いによって彼らに感化を与えたいと考えた。彼は4時に起き(これはウェスレーの4時起きと呼ばれ後々まで有名になった)、勉強し、家族と朝食をとってから村人と一緒に畑仕事をした。その後、村人たちを訪問して語り合い、病人を見舞い、悩んでいる者の相談相手をした。夕食後は集会に出掛け、帰ると深夜まで勉強し、就寝。

このようなウェスレーの努力が実り、いつしか村人の間から悪い習慣が消えていった。また俗悪なむだ話や人の悪口も聞かれなくなり、殺傷やけんかも見られなくなって、代わりに賛美の歌声が農家から流れるようになった。そして、彼らのあいさつの中に祈りの言葉が織り込まれるようにさえなったのだった。

*

<あとがき>

ジョン・ウェスレーの生涯は、まず生家である教会の牧師館に放火されたことが幕開けとなりました。エプオース村の住民というのは、倫理的に意識が低く、昼間から酒を飲み、賭博に興じ、若い娘をからかったりするような人たちばかりでした。ウェスレーが大学教育を終えて故郷に帰り、健康がすぐれない父親に代わって礼拝説教をすると、待ってましたとばかり、彼らは大声でヤジを飛ばし、罵声をあびせるのでした。

父のサムエル・ウェスレーは、そんな息子を庭に連れ出し、さんざしの若木を見せます。それは、芽を出しかけたとき、火事で焼けてしまったが、今ではしなやかな美しい若木に成長していたのでした。父は彼を諭します。「人の目には分からないが、神はすべてを善しとしてくださるのだ」と。その言葉に力を得たウェスレーは、訪問や共に食事をして交わりを深めるといったやり方で若者たちの心をつかみ、エプオース村の改革を成し遂げたのでした。

<<前回へ     次回へ>>

◇

栗栖ひろみ(くりす・ひろみ)

1942年東京生まれ。早稲田大学夜間部卒業。80〜82年『少年少女信仰偉人伝・全8巻』(日本教会新報社)、82〜83年『信仰に生きた人たち・全8巻』(ニューライフ出版社)刊行。以後、伝記や評伝の執筆を続け、90年『医者ルカの物語』(ロバ通信社)、2003年『愛の看護人―聖カミロの生涯』(サンパウロ)など刊行。12年『猫おばさんのコーヒーショップ』で日本動物児童文学奨励賞を受賞。15年より、クリスチャントゥデイに中・高生向けの信仰偉人伝のWeb連載を始める。その他雑誌の連載もあり。

※ 本コラムの内容はコラムニストによる見解であり、本紙の見解を代表するものではありません。
関連タグ:ジョン・ウェスレー
  • ツイート

関連記事

  • 鉄鋼王アンドリュー・カーネギーの生涯(1)故郷を離れて

  • 太平洋の橋―新渡戸稲造の生涯(1)稲穂のように

  • ヘボンと日本語訳聖書誕生の物語(1)プロローグ―漂流する聖書

  • 戦国に光を掲げて―フランシスコ・ザヴィエルの生涯(1)叫び求める声

  • 混血児の母となって―澤田美喜の生涯(1)男まさりの子

クリスチャントゥデイからのお願い

皆様のおかげで、クリスチャントゥデイは月間30~40万ページビュー(閲覧数)と、日本で最も多くの方に読まれるキリスト教オンラインメディアとして成長することができました。この日々の活動を支え、より充実した報道を実現するため、月額1000円からのサポーターを募集しています。お申し込みいただいた方には、もれなく全員に聖句をあしらったオリジナルエコバッグをプレゼントします。お支払いはクレジット決済で可能です。クレジットカード以外のお支払い方法、サポーターについての詳細はこちらをご覧ください。

サポーターになる・サポートする

人気記事ランキング

24時間 週間 月間
  • 救世軍清瀬病院が来年3月末で閉院、診療は今年11月下旬めどに終了

  • いのちの言葉聖書学校が卒業式、5人が新たな歩みへ

  • 韓国異端「新天地」の李萬熙総会長を逮捕、信者5万6千人を政党に強制入党させた疑い

  • Gゼロ時代の津波石碑(10)【久保有政氏に聞く】仏教とキリスト教のつながり(前半) 山崎純二

  • 「ヘブライズムが世界を救う」 ジーザス・ジューン・フェスティバル2026、東京・新宿で6月29日

  • 日ごとのパンを求めて―ジョージ・ミュラーの生涯(6)フランケの「孤児の家」

  • 旧統一協会の解散命令が確定、最高裁「必要でやむを得ない」 特別抗告を棄却

  • 日本キリスト教海外医療協力会、新会長に柳澤理子氏 椙山女学園大学教授

  • ワールドミッションレポート(6月24日):メキシコ カルテルと伝統の狭間で─暴力に耐えるキリストの弟子たち

  • 神学の限界と突破口(5)第1章 主な論争と解決─「聖霊論」の論争 三谷和司

  • 国旗損壊罪の創設に反対、日本キリスト教協議会が声明

  • 救世軍清瀬病院が来年3月末で閉院、診療は今年11月下旬めどに終了

  • Gゼロ時代の津波石碑(10)【久保有政氏に聞く】仏教とキリスト教のつながり(前半) 山崎純二

  • 旧統一協会の解散命令が確定、最高裁「必要でやむを得ない」 特別抗告を棄却

  • 聖書原語への招き─霊に燃え、主に仕えるために(11)パン種の譬えで示す神の国 白畑司

  • 神学の限界と突破口(5)第1章 主な論争と解決─「聖霊論」の論争 三谷和司

  • いのちの言葉聖書学校が卒業式、5人が新たな歩みへ

  • 両足に6本の指持って生まれた少年、キリスト教慈善団体の医療支援受け走れるように

  • トランプ氏のイラン戦争と移民政策、福音派で評価二分 否定的回答が半数超える

  • 「世界難民の日」 ワールド・ビジョンが8カ国で調査 子ども守る「自立」の重要性訴え

  • 国旗損壊罪の創設に反対、日本キリスト教協議会が声明

  • 米メガチャーチがビーチで洗礼式、過去最多の2552人が受洗

  • 着工140年以上のサグラダ・ファミリア、主塔「イエスの塔」完成 NHKが特番

  • 「聴く隣人のいるところ」 キリスト教高校の1年間が伝える「自由とは何か」問う大切さ

  • 日本人に寄り添う福音宣教の扉(250)未信者とセカンドチャンスに潜む大きな課題 広田信也

  • 神学の限界と突破口(4)第1章 主な論争と解決─「贖罪論」の論争 三谷和司

  • 救世軍清瀬病院が来年3月末で閉院、診療は今年11月下旬めどに終了

  • 戦後のキリスト教ブームの中で生まれた口語訳聖書、今にも生きるキリシタン時代の聖書訳

  • 聖書全巻の翻訳、800言語で完成 飛躍的に加速する聖書翻訳

  • 「祈りなくしてリバイバルは起こらない」 日本リバイバル同盟が創立30周年

編集部のおすすめ

  • 「今、求められているのは、慰めと癒やし」 能登被災者支援でゴスペルコンサート

  • 「祈りなくしてリバイバルは起こらない」 日本リバイバル同盟が創立30周年

  • 芥川賞作家の鈴木結生氏らが登壇、青山学院大学で口語訳聖書刊行70周年記念講演会

  • 四国の教会が教団教派超え一致 「愛と希望の祭典・四国」閉幕、延べ3千人以上が参加

  • 「あなたの人生は、必ずよみがえる」 第63回首都圏イースターのつどい

  • 教会
    • 教団・教会
    • 聖書
    • 神学
    • 教会学校・CS
  • 宣教
  • 教育
  • 国際
    • 全般
    • アジア・オセアニア
    • 北米
    • 欧州
    • 中南米
    • 中東
    • アフリカ
  • 社会
    • 全般
    • 政治
    • NGO・NPO
    • 地震・災害
    • 福祉・医療
  • 文化
    • 全般
    • 音楽
    • 映画
    • 美術・芸術
  • 書籍
  • インタビュー
  • イベント
  • 訃報
  • 論説・コラム
    • 論説
    • コラム
    • 執筆者一覧
Go to homepage

記事カテゴリ

  • 教会 (
    • 教団・教会
    • 聖書
    • 神学
    • 教会学校・CS
    )
  • 宣教
  • 教育
  • 国際 (
    • 全般
    • アジア・オセアニア
    • 北米
    • 欧州
    • 中南米
    • 中東
    • アフリカ
    )
  • 社会 (
    • 全般
    • 政治
    • NGO・NPO
    • 地震・災害
    • 福祉・医療
    )
  • 文化 (
    • 全般
    • 音楽
    • 映画
    • 美術・芸術
    )
  • 書籍
  • インタビュー
  • イベント
  • 訃報
  • 論説・コラム (
    • 論説
    • コラム
    • 執筆者一覧
    )

会社案内

  • 会社概要
  • 代表挨拶
  • 基本信条
  • 報道理念
  • 信仰告白
  • 編集部
  • お問い合わせ
  • サポーター募集
  • 広告案内
  • 採用情報
  • 利用規約
  • 特定商取引表記
  • English

SNS他

  • 公式ブログ
  • メールマガジン
  • Facebook
  • X(旧Twitter)
  • Instagram
  • YouTube
  • Threads
  • RSS
Copyright © 2002-2026 Christian Today Co., Ltd. All Rights Reserved.