アメリカ合衆国第32代大統領フランクリン・ルーズベルト。海軍次官、ニューヨーク州知事を歴任し、大統領に就任。ラジオを通じた国民との対話を重視した大統領でもあります。そして、ニューディール政策実施、第二次世界大戦への参戦により、米国経済を世界恐慌のどん底から立て直すという偉大な業績を残しました。また、異例の4選を果たし、12年間の長きにわたり、米国をリードし続け、今でも国民から尊敬されています。
ルーズベルトは、就任式には愛用の聖書を携え、「いつまでも残るものは信仰と希望と愛です。その中で一番すぐれているのは愛です」(新約聖書Ⅰコリント13章)を開いていたといわれます。その彼がこのように語っています。「この国の進歩を形作るうえで聖書が占めていた場所を考慮に入れることなく、国家としての始まりと発展の歴史を読むことはできない」(『100人の聖書』110ページ参照)
偉大な大統領ルーズベルト自身も聖書から影響を受けていた人物でした。さて、このルーズベルトですが、生涯にわたって聖公会の司祭であるエンリコットという人物と親交を持ち続けていました。ルーズベルトの大統領就任式では、この司祭が祈りをささげています。ルーズベルトはこのように語っています。「彼(エンリコット司祭)の導きの手という特権を持てたことは、私の生涯における祝福であった」
ルーズベルトには、エンリコット司祭という導きの手があったようです。さて、皆さんの人生には、導きの手といえるような人や存在がいるでしょうか。1人だと、いろいろ限界があります。大きな問題にぶち当たったときに、1人だとパニック状態に陥るかもしれません。でも、導きの手といえる人がいるなら、そんな時でも力強いですよね。
話は戦国時代、有名な本能寺の変の直後のことです。織田信長公が本能寺で自刃して果てた後、羽柴秀吉(豊臣秀吉)は導きの手ともいえる黒田官兵衛の助言によって、毛利氏と速やかに講和し、あの有名な中国大返しを成し遂げました。そこから、彼の天下統一への道が進みだします。もし、羽柴秀吉の近くに黒田官兵衛という導きの手がいなければ、秀吉は明智光秀謀反・織田信長公自刃という知らせに取り乱していて、あのような大返しなどできなかったはずです。そして、豊臣秀吉の天下統一もなかったかもしれません。
導きの手というべき存在が必要なことは、豊臣秀吉の人生からも分かるわけですが、ぜひ、導きの手といえる存在を持ちたいですね。ルーズベルト大統領にもいたように。
今日は、現代の皆さんにピッタリな導きの手をご紹介します。まず、聖書という本です。この本は、私たち人間を常に素晴らしい方向、正しい方向へと導いてくれます。1冊買っておくだけでいいのです。そして、毎日読めば、毎日導いてくれます。一番お薦めの導きの手は、聖書です。別に、人間でなくてもいいわけです。逆に人間だと、感情やその日の気分や体調があるので、導きの手として不十分な面もあるはずです。
その上で、ルーズベルトがエンリコット司祭を導きの手としていたように、確かな導きの手といえる存在(人)がいるなら、それは力強いことだと思います。ちなみに、未婚の皆さんに申し上げます。来週は「聖夜」とかいわれる日と、子どもたちがもらったプレゼントを両手に大喜びする日が2日続きますね。予定表を見ながら、楽しみにされている大人の方も多いはずです。
そんな来週の2日間について、「ホテル予約しておいた」とか「素敵な一夜を2人で過ごそう」とか言っているような異性(恋人)は、導きの手として100パーセント失格です。そんな人間は、自分の欲望を満足させるためにあなたの体を利用しようとしているだけで、そんな人間と一緒にいるだけで、その日は汚れたことをする日になりますし、あなたの大切な体も汚れます。
皆さんの体は、幸せな家庭を将来一緒に築くパートナー(配偶者)のためにも、また自分によって産まれてくるであろう将来のマイキッズのためにも、清らかにしておくべきものだと思います。その大切な自分の体を、本当に将来一緒になるか分かんないような相手に汚されてしまうのは、もったいないというか、将来の汚点になります。
来週の2日間をもって、そんなことしようと言う人間からは、すぐに離れることをオススメします! 導きの手という存在は、あなたのことを本当に愛し、あなたの将来を真剣に考えてくれる人であるべきです。たとえ、今週か来週、ぼっちになっても大丈夫。クリぼっちになってもいいじゃないですか。乱れた方向へと導くような導きの手と一緒にいて、将来後悔するよりは、はるかにマシです。
さあ、一番安全で手っ取り早い、導きの手を持ちたいですね。それなら、方法は簡単です。今すぐアマゾンか書店で聖書を購入して、今日から「導きの手」になってもらうのです! この導きの手といえる書物を読みながら、来週の日曜日や月曜日の夜を静かに過ごすのが本物ではないでしょうか。その頃に誕生したといわれている方が、実際どういう方で、どのような歩みをされたかを、静かに読書にふけりながら追っていく。よい過ごし方だと思います。
主人公といわれる方を祝う気なしの誕生会をどんちゃん騒ぎで楽しんだり、ホテルに行って身を汚してくるような過ごし方でなくて、静かな本当の聖なる夜を今年は過ごしませんか。素晴らしい導きの手「聖書」によって、清らかで美しい12月24日と25日、そして年末年始をお過ごしください。(聖書は、新和訳・新約聖書翻訳委員会訳の聖書[両方とも新約聖書のみですが]をお薦めします)
次回の百人一読は、アメリカ合衆国第34代大統領ドワイト・アイゼンハワーから、「備えあれば憂いなし」ならば、今、何を本当に備えなければならないのかを、ご一緒に考えたいと思います。
*
【書籍紹介】
篠原元著『100人の聖書』
本書を推薦します!
「他の追随を許さない数と挿話」
――奥山実牧師(宣教師訓練センター[MTC]所長)
「牧師の説教などに引用できて便利」
――中野雄一郎牧師(マウント・オリーブ・ミニストリーズ)
「聖書に生きた偉人たちの画廊」
――峯野龍弘牧師(ウェスレアン・ホーリネス教団淀橋教会)
ご注文は、全国の書店・キリスト教書店、Amazon、または、イーグレープのホームページにて。
◇