クリスマスは異教的だ。後代に始まったもので、意味はない。
クリスマス(キリスト降誕記念祭)の日付については、3世紀初めアレキサンドリアのクレメンスが5月20日を推定し、この日を中心に4世紀後半以降、毎年祝われるようになりました。
一方、12月25日に祝った最古の記録はAD336年にあります。ローマの行事に関する暦の中で見いだされます。当時、異教の太陽誕生の祭りに対抗して、キリストは義の太陽であるとして、冬至の後の初めてのある日に、その出現を記念して厳粛荘厳に祝われていたようで、それがローマから周辺に徐々に広まったと推定されています。
同じ頃、ローマで冬季に行われていたサトゥルナリアの祝祭が、これに合流して祝祭的酒宴的要素が加わってきました。さらに、北欧にキリスト教が受容されたとき、それぞれの地方の土俗的習慣が結びつき、また、ドイツのクリスマスツリーなども加わって、今日のようなありさまへと発展したようです。
クリスマスは本来、そのようなものである必要はありません。キリスト降誕の期日も、上述のとおり、確かなものがあるわけではありません。ただ、キリストが降誕した事実は確かであり、それを喜び、記念することは大きな意味があります。
クリスマスは他の日に祝っても構いません。しかし、他の日も根拠があるわけでないので、多くの教会が12月25日を中心に祝うのをとがめだてすることでもありません。また、クリスマスは他のやり方で祝っても構いません。祝うこと自体が意味あることなのです。
記念することの大切さから言うと、キリスト受難日、復活日(イースター)も根本的に重大なことで、より大事にされるべきことでしょう。
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