上智大学(東京都千代田区)は、12日から学内にある5つの食堂のうち4つの食堂で、ベジタリアン向けのメニューの提供を開始する。77カ国から約1500人の留学生が在籍する同大には、さまざまな文化・宗教を持つ学生や研究者、教職員がおり、ベジタリアン向けのメニューの提供は、多様性を重視したキャンパス環境整備の一環。昨年には、日本の大学では初めて、イスラム教徒向けのハラルフード専門食堂も開設している。
ベジタリアン向けのメニューは、学内にあるサブウェイとハラルフード専門店「東京ハラルデリ&カフェ」ではすでに一部提供を行っていた。しかし、来日して間もない留学生や教員は、日本の環境に慣れていないため、学内の施設で食事をすることが多く、強い要望があったことから、新たに2つの食堂で日替わりのベジタリアン向けメニューを導入することを決めたという。
価格は、通常メニューと同等の350円〜500円程度。ビビンバやそぼろ、大豆ミートのカチャトラ風トマト煮などの日替わり弁当や、レンコンとゴボウの根菜カレー、豆腐ステーキ、サンドイッチなどのメニューを提供する。ベジタリアン向けのメニューが提供されるのは、四谷キャンパスにある2号館学生食堂、11号館ラウンジ、2号館サブウェイ、東京ハラルデリ&カフェの4つの食堂。6日には試食会が行われ、参加した学生や教職員には好評だったという。