サンジョヴァンニ・ロトンド San Giovannni Rotondo
ピオ神父巡礼教会 Chiesa di Padre Pio
訪問 2016年5月19日(木)
設計 レンツォ・ピアノ Renzo Piano(イタリア、ジェノヴァ出身の著名な建築家)
完成 2004年
教会内に遺体が安置され、世界中から巡礼者が集うピオ神父(1887~1968)は、1887年に南イタリアの小さな農村ピエトレルチーナに生まれ、カプチン会の修道士、司祭となる。聖痕や病気の癒やしで有名である。1968年サンジョヴァンニ・ロトンドで81歳にて帰天。ローマ教皇ヨハネ・パウロ2世によって1999年に列福され、2002年に列聖された。
ローマからサンジョヴァンニ・ロトンドへは391キロ。朝7時過ぎにバスに乗り、まずは朝の祈りが始まる。キム神父様のさわやかな美声が「いつもほがらかに、健やかに」とマイクから流れ、お告げの祈り、今日の福音、慈しみの特別聖年の祈りに続いて、「ロザリオを唱えましょう」で主の祈り、アヴェマリアの祈り、栄唱、ファティマの祈り、「あめのきさき」を歌い、ロザリオの珠を繰りながら一回りすると50回で「一環」。
皆で声をそろえて朝1時間のお祈り、短い昼の祈り、夕方6時の祈りも1時間、これをバスの中で毎日続ける巡礼の旅だった。
訪れた各地の歴史ある聖堂(ローマのジェス教会、ピオ神父の古教会、アッシジ修道院聖堂、フィレンチェのサンタマリア・デル・フィオーレ大聖堂、ルルドのサクレクール教会)では、5人の神父様と現地の神父様による大司祭団のミサにあずかることができた。
青い屋根は、建築家レンツォ・ピアノ設計のピオ神父巡礼教会。その向こうに病院が見える。レンツォ・ピアノは「ポンピドーセンター」「関西国際空港」などを設計、プリツカー賞受賞。
斬新な形状の屋根を持つ教会は、ゆるやかな山の景色と調和し、地下にも聖堂がある。サンジョヴァンニ・ロトンドは、ガルガーノ半島のなだらかな山の連なる地形で気候も良く、病弱なピオ神父はこの地に住みたいと思ったという。オリーブの木々はゲッセマネの園のようだ。
建築費のほぼ全額を巡礼者の寄付でまかなった教会は、内部6千平方メートル、7千人収容。イタリア国内でも大規模な教会の1つ。
ピオ神父が眠る地下聖堂
十字架の道行き
ピオ神父が信仰生活を営んだ教会堂
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