「あなたは知らないのか。聞いていないのか。主は永遠の神、地の果てまで創造された方。疲れることなく、たゆむことなく、その英知は測り知れない。疲れた者には力を与え、精力のない者には活気をつける。若者も疲れ、たゆみ、若い男もつまずき倒れる。しかし、主を待ち望む者は新しく力を得、鷲のように翼をかって上ることができる。走ってもたゆまず、歩いても疲れない」(イザヤ40:28~31)
物事を成功させるためには、よく準備することが大切です。「仕事は段取り八分」と言われるように、仕事を始める前に情報収集したり、時間配分を考えたり、優先順位を決めたり、収支のバランスを分析する必要があります。よく準備された計画は、成功する確率が非常に高くなります。
運動選手たちも大切な試合の前には、計画的にトレーニングを積み、食事や睡眠に気を配り、何度も何度もメンタルトレーニングをしてから本番に臨みます。そうしなければ勝利を手にすることが難しいからです。
人生を勝利者として生きていくにも、準備が必要です。特に「心の準備」が大切です。どのように「心の準備」をすればよいのでしょうか。
1. 願いは必ず実現すると信じる心
「人生は思った通りになります」と言ったら、ある人が「そんなことはない、人生は思った通りなんかならない、現にオレの人生は思った通りになってない!」と反発しました。だからその人に言いました。「ほら、やっぱりあなたの人生はあなたの思った通りになっているでしょう」
イエスは言いました。「まことに、あなたがたに告げます。だれでも、この山に向かって、『動いて、海に入れ』と言って、心の中で疑わず、ただ、自分の言ったとおりになると信じるなら、そのとおりになります」(マルコ11:23)
信じる心は山をも動かすのです。神戸に海を埋めて造った人工の島ポートアイランドがあります。面積436ヘクタールの海上都市です。最初このアイデアを発表したとき、聞いた人は反対しました。「そんな大量の土砂をどこから持ってくるのだ」
しかし、山を削って埋めたのです。文字通り山が動いて海の中に入ったのです。
2. 燃える情熱を秘めた心
物事を成し遂げるためには全力投球しなければなりません。ですから全力投球できるような心の準備が必要です。そのためには心が情熱で燃えていなければなりません。
世界のホームラン王ベーブ・ルースは、打席に入るたびに「この一球を必ずホームランにする」と強く強く自分に言い聞かせてからバットを振ったのです。
プロポーズをするときも「A子さんに断られたら次のB子さんに申し込もう」というような中途半端な気持ちでは相手に伝わらないでしょう。「A子さんに断られたら一生独身で過ごす」くらいの気迫が相手の心を動かすのです。
子どもの非行や不登校の問題で、親御さんから相談を受けることがしばしばありますが、親が人任せで本気になれない場合、ほとんど何の解決もありません。
ある時、カルト宗教に入った息子を救出してほしいという依頼を受けました。息子さんを説得するのですが進展を見ません。その時です、お父さんが言いました。「何日かかろうと、何カ月かかろうと、何年かかろうと私は息子を取り戻すまで決して諦めません。そのために会社に辞表を出してきました」。このお父さんの気迫に溢れた愛情が息子さんの心を動かし、ついに脱会に成功しました。
セールスマンも「この契約を取るまでは決して諦めない」という気迫と情熱があれば、必ず成功することでしょう。
3. 神を恐れる謙虚な心
人生は自分が中心に回っていると思う人は必ず失敗します。大きな挫折や、きついしっぺ返しを受けることでしょう。
聖書が「初めに、神が天と地を創造した」と宣言しているように、この宇宙、この世界の中心は創造者なる神です。ですから、この神を恐れる謙虚な心が必要です。
「成績を落とした、点数を落とした、評価を落とした」と言って嘆いている人がいますが、落としたなら拾えばよいのです。ただし、拾うためには身を低くして身をかがめる謙虚さが必要です。ある人は変なプライドが邪魔して拾えないのです。
発明王エジソンは言いました。「成功の秘訣は99パーセントの汗(perspiration)を生かすことのできる1パーセントの閃(ひらめ)き(inspiration)である」
この「閃き」を与えてくださるのが創造者なる神なのです。神を恐れ、神の前にへりくだって、神に対して心を開いている者に、神は知恵を授けてくださるのです。よく準備された心だけが、偉大な事を成し遂げるのです。
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