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この時聖書を開いた

この時 聖書を開いた―31人に訪れた神の祝福―(7)教育の原点は愛にあり 原田浩司

2016年4月23日21時53分 執筆者 : カレブの会
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関連タグ:カレブの会

教育の原点は愛にあり
宇都宮大学教職大学院准教授 原田浩司

「あなたがたが、これらのわたしの兄弟たち、しかも最も小さい者たちのひとりにしたのは、わたしにしたのです」(マタイ25:40)

毎年12万人の小中学生が不登校、60万人の若者が引きこもり、6人に1人が貧困家庭、被虐待児が10年間で2倍・・・世界で最も経済的に豊かで安全な国で、多くの子どもたちが苦しんでいます。こうした現実の中で、私は35年間、公立の小中学校に勤務しながら、目の前の子どもたちをどうしたら救えるのかをずっと模索してきました。

最後に勤務した小学校は、被虐待、外国籍、欠損家庭、発達障害などさまざまな課題を抱えた子が、全校の半数を超える教育困難校でした。校長であった私は、教室から飛び出したり暴力や器物破損を繰り返したりして先生方も手が付けられない子どもたちを、何とかして救おうと取り組んできました。

広い校庭の南側には小高い丘があって、そこに登ると校舎が一望できます。私は時々その丘にたたずみ、祈りの時を持ちました。「主よ、子どもたちが苦しんでいます。どの子も幸せになる権利を持って生まれてきたはずです。この子どもたちを愛していくためによい知恵を与えてください」

いわゆる問題児といわれる子どもたちと真剣に向き合ってみると、一番困っているのは子ども自身であることに気付きました。親から見放されたりひどい暴力を受けたりして、心も体も傷ついている子、読み書き障害で劣等感の塊になっている子、外国から来て日本語がよく分からない子・・・こうした子どもに対して、今の教育制度はあまりにも無力です。

しかし、私はどんなに大きな課題があっても、愛をもって接していけば、必ず子どもたちの良心に響くはずだと信じていました。そして、一番荒れていた子と向き合うことから始めてみました。

数週間後、今まで叱られてばかりで自信を失っていた子に変化が表れ始めます。表情が穏やかになり、乱暴な言動が減っていくのは、誰の目にも明らかでした。

すると「この子はダメな子」というレッテル張りをしていた先生方の意識にも変化が表れます。問題児には説教すべきだという考えから、多面的に子どもを理解し愛をもって認めていこうという意識に変化したのです。困っている子の立場になって、教師も一緒に考えていこうという教育観の変換が起こったのでした。

その結果、学校改革1年後には、いじめも不登校もない学校に生まれ変わり、子どもも先生も穏やかな表情になり、麗しい関係があちこちに見られるようになりました。それが教育雑誌で紹介されるようになると、全国から視察者が殺到しました。こうして、お互いに愛し合う教育の実践が6年間展開されていったのです。

私自身は35年間、礼拝メッセージや聖書から多くの励ましを受け、クリスチャン教師として成長させていただきました。教育に関して一番示唆を受けたのが、冒頭の御言葉です。

2014年3月定年退職後、宇都宮大学教職大学院に再就職しました。今度は大学の立場から、学校や教師を応援する使命をいただき感謝しています。私の人生は、教育面で神様から与えられた使命を果たすことであると確信しています。

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*

【書籍紹介】

 カレブの会編『この時 聖書を開いた―31人に訪れた神の祝福―』

カレブの会編『この時 聖書を開いた―31人に訪れた神の祝福―』

私たちはみな、退職後のさまざまな不安を抱えています。夫婦や家族関係の在り方、体力の衰え、病、経済のこと、伴侶との離別、孤独等々。この世の人々が行く同じ道を歩みます。「夢」がコインの表だとすれば、弱さを味わう「軟着陸」はその裏面です。幸いなことに、この弱さは私たちを成熟へと導いてくれるだけでなく、しばしば夢と使命を与え、御国を広げる道へと導いてくれるのです。

現役で働いている方にとっては、示唆に富んだ言葉に、生き方の確かなヒントやアドバイスが与えられます。同世代の人にとりましては、生きる勇気や力が湧き上がり、その励ましを共有できる本です。

ご注文は、Amazon、または、イーグレープのホームページにて。

《 目次詳細を表示 》 / 《 非表示 》

目次
 巻頭言 約束を信じた人々     「カレブの会」代表  小川 吾朗

私が教えられたこと①
一章 愛・希望・勇気を人間関係から学んで

営業経験を生かした人脈造り                市村昌三郎
古里伝道を目指して                    遠藤 誠一
なくなる食物のためではなく                香川 和生
三つのチャレンジ                     北原 祥光
聖句 隣人を愛しなさいは、私の人生の永遠のテーマです   佐藤 文紀
教育の原点は愛にあり                   原田 浩司
仕事と人生                        本田 英一
キリストに接木されて                   山本 文夫
主ご自身が、私たちの心を慰め強めてくださる        横倉 順治
仕える者に                        吉田 富次

私が教えられたこと②
二章 クリスチャンビジネスマンの使命を与えられて

三回のリストラからの奇跡的な解放             秋山 幹生
定年ではなく、墜落による退職とその後           伊藤 博康
一所懸命から一生懸命へ                  志田 保夫
クリスチャンビジネスの原点                棚沢 英樹
神様が示される道を求めて                 田宮  清
私は〝スルメ〟                      根田 裕道
存在感のある人になる                   八尋 隆幸
主の恵み・世と誠実にかかわる               山田 貫司
権威に従う                        星野 隆三

私が教えられたこと③
三章 主と共に夢実現の道を歩んで

いつも相談に応じてくださる神さまに感謝!         伊藤 紘一
クリスチャンの「コレクティブハウス」を創ろう       江波戸啓悟
神様の深いご配慮に守られて                加々美 要
退職経験から学んだこと─主の救いと導きに感謝─      神山  武
数々の試練を通して与えられた教訓             門谷 晥一
困難を極めた就職活動・悪戦苦闘の日々と神様の恩寵     来間 幸夫
御言葉が示すミッションとビジネスの成功法則        田口 誠弘
私たちの心は燃えていたではないか             谷  雅史
傘寿を迎えて                       西山 久生
ビジネス経験が退職後の別世界に生かされる         畠山 義則
「主と同行二人」で歩む                  藤田 達雄
主の恵みに生かされて。リタイアの前、直後、そして今    吉野 輝雄

◇

カレブの会

カレブの会

切り株から芽を出す「カレブの会」のロゴマークは、リタイア後も御言葉の約束を信じ、それぞれが置かれた場所で、豊かな実を結ぶ現代のカレブのような人々のスピリットを表現している。「主から夢を頂き、夢の実現のために互いに助け合う」こと、「人生のソフトランディング(軟着陸)を助け合う」ことを目的に2006年12月に活動を開始。そのビジョンは宇都宮、仙台、西宮へと、御霊の風に乗って運ばれ、今ゆっくりと広がり続けている。

※ 本コラムの内容はコラムニストによる見解であり、本紙の見解を代表するものではありません。
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