【CJC=東京】AFP通信によると、フィリピンのプロボクサー、マニー・パッキャオが同性婚に反対する発言をしたことについて、同国カトリック教会は21日、パッキャオは聖書を引用しているだけだとして擁護する姿勢を示した。
カトリックからプロテスタントに改宗したパッキャオは、同性愛カップルは「動物以下だ」と発言、同性愛者の権利団体や著名人らから非難され、高額のコマーシャル契約を打ち切られている。
カトリック教会のジェローム・セシジャーノ広報担当司祭が現地ラジオ局DZMMに対し「彼の引用は本当に聖書の中にある。彼が使ったのは聖書の言葉であり、われわれにそれを変えることはできない」と語った。そして、聖書で読んだことをそのまま語ったパッキャオを非難するのは「フェアじゃない」と述べた、とAFP通信は報じている。
しかし、パッキャオは同性愛者に敬意を払うべきで、彼らを勝手に判断したり非難したりすべきではなく、また今回の発言のような攻撃的な言葉を使うべきではない、と同司祭は語っており、さらに「教会としては人々のライフスタイルや指向を尊重しており、人々を非難するようなことはできない」と述べた。また、フィリピン国民の80パーセントが信仰するカトリックの教会は、今も同性婚の合法化には反対だとの立場を再度強調した。