公正取引委員会は24日、愛知県常滑(とこなめ)市内で、独占禁止法違反(不当廉売)の恐れがある行為を行ったとして、外資系量販店を運営するコストコホールセールジャパン(神奈川県川崎市)と、石油販売会社バロン・パーク(愛知県半田市)に対し、警告を行ったと発表した。
発表によると、両社は常滑市内にある給油所で販売していたレギュラーガソリンを、11月18日から27日までの10日間、原価を著しく下回る価格で販売し、周辺地域のガソリン販売業者の営業活動を困難にさせる恐れを生じさせた疑いがある。
時事通信によると、両社は一時、レギュラーガソリンを全国平均よりも40円以上安い1リットル約87円で販売していたという。コストコ社は常滑市内の会員制店舗に併設した給油所の営業を11月18日に開始し、「地域一番の安さ」をうたっていたバロン社と過度の価格競争になったという。
朝日新聞によると、愛知県内の約600のガソリンスタンド事業者による愛知県石油商業組合が計6回にわたって調査を要請していた。両社は同組合に非加入。
レギュラーガソリンの不当廉売については、2013年5月〜12月の期間のうち一定期間、ミタニ(福井市)が福井県内の13給油所で原価を下回る価格で継続して販売したとして、公正取引委員会が警告を行っている。