6月20日は国連が定めた「世界難民の日」。世界の子どもたちのために活動するNPO法人ワールド・ビジョン・ジャパン(WVJ)は、世界難民の日に合わせ、1日からシリアと南スーダンで内戦により難民となった子どもたちのための特別募金アピールを開始した。
WVJの報告によると、シリアでは2011年3月に始まった内戦により、390万人が難民となり国外へ避難している。その約半数が18歳以下の子どもたちだ。また、南スーダンも11年に独立を果たした後、13年12月から再び内戦状態となり、150万人以上が国内避難民となり、約52万人が難民となって国外に逃れている。シリアでも南スーダンでも、多くの子どもたちが教育を受ける機会を奪われているという。
WVJでは、シリアからヨルダンに逃れてきた難民の子どもたちには学用品の支給や食事の支援を行い、南スーダンからエチオピアに避難している子どもたちには、難民キャンプに学校を建設し、学校給食の支給や教員の再研修などの支援を行っている。WVJの前ヨルダン駐在プログラム・オフィサーの國吉美紗さんは、支援により子どもたちが希望を持てると語り、子どもたちの明日をつなげるために支援を呼び掛けている。
世界難民の日は、00年12月に開かれた国連総会で制定された。6月20日は、もともとアフリカ統一機構(OAU)難民条約の発効を記念する「アフリカ難民の日(Africa Refugee Day)」だったが、難民の保護と援助に対する世界的な関心を高め、国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)をはじめとする国連機関やNGO(非政府組織)による活動に理解と支援を深める日にするため、「世界難民の日(World Refugee Day)」に改められた。
WVJによる募金の受け付けはこちらから。7月9日(木)にはWVJ事務所(東京都中野区本町1−32−2ハーモニータワー3階)で行われる「WVカフェ on 南スーダン独立記念日 in 東京」で、國吉さんによる報告会も行われる。申し込みはこちらから。