2万人以上の学生と教会リーダーたちが2日、米ジョージア州アトランタ市街で開催された「パッション2015」のキックオフ集会に世界中から集まった。この日は、3日間の集会の1日目で、今年の「パッション」は地域社会や世界に影響を与えつつ、イエス・キリストを宣べ伝えることに焦点が当てられている。
アトランタで開催されたこの「パッション2015」の皮切りとなる集会の参加者は、世界22カ国の1000以上の大学からの代表たちだ。参加者の多くは、18歳から25歳の学生や若い社会人で、他には彼らに付き添って参加した牧師や教会のリーダーたちが含まれている。加えて、1000人以上の「ドアホルダー」と呼ばれるボランティアが、集会中のさまざまな物流面の必要をアシストしている。
オープニング・セッションは、パッション・ムーブメントの創始者でアトランタにあるパッション・シティ教会を牧会するルイー・ギグリオ牧師による説教がメインとなった。ギグリオ牧師は、イエス・キリストの十字架上での最後の言葉である、「完了した」という意味のギリシャ語「τετελεσθαι(テテレスタイ)」という単語に焦点を当てた。持ち味のダイナミックさで、この単語の意味を解説し、イエスが死んだとき、それは全ての人類が永遠のいのちを持つために死んだという、聖書のメッセージを説明した。
「私たちはキリストの最期から話を始めます。それは、イエスの最期の言葉が私たちの始まりだからです」とギグリオ牧師。「イエスの地上での最期の表現は、私たちが地上でする全ての表現を可能にしたのです。私たちの始まりを見いだすために、イエスの人生の終わりを見てみましょう。私たちの言葉の始まりを見いだすために、イエスの言葉の終わりを見に行きましょう」
ギグリオ牧師は、福音のメッセージが単に罪の赦しだけではなく、キリストが十字架上で完了させた働きのゆえに、従うよう呼び掛けていることも強調した。
「私たちは、『私が』『私の』という(個々の自己主張が強い)時代に生きています。しかし、私たちは、イエスの名によって一致したイエス世代なのです」「私たちは、イエスのいのちと死のもとに集まるのです。今晩、福音を受け入れ、私たちの人生をイエスに完全に従うために明け渡せるよう祈ります」
2日の夜には、クリス・トムリン、クリスティー・ノッケルズ、クリスチャン・スタンフィル、ブルット・ユンカーらで構成されたバンド「Passion」のリードによる賛美の時間も持たれた。
「パッション2015」では、ギグリオ牧師の他に、フランシス・チャン牧師、ジョン・パイパー牧師、クリスティン・ケイン牧師、ジュダ・スミス牧師ら、著名な説教者がメッセージを取り次ぐ。また、ラッパーのレクレー、マット・チャンドラー牧師、カール・レンツ牧師、ベン・ステュアート牧師もゲストとして集会に参加する予定だ。
「パッション」では、礼拝と正義の両立が、テーマとしてよく取り上げられている。近年参加した学生たちによる、予防、救済、回復といった活動に対する寄付はすでに700万ドル(約8億4千万円)を超えている。集会の参加者は毎年、タオルと靴下を寄付するよう依頼されている。この2つは、ホームレスのシェルターで最も必要とされている。2日のセッションの中で、パッション・シティ教会の地域担当牧師であるブラッド・ジョーンズ牧師は、「神は、この街の人々が、こうした規模の集会によって力を与えられたと感じてほしいと願っています」と語った。この集会で寄付された物品は、アトランタでホームレス支援をする団体「シティ・オブ・リヒュージュ」に贈られる。
主催者は、「パッション」はただの集会やイベントではなく、むしろムーブメントだと言う。「『パッション』の真髄は、大学生くらいの年齢の人々のグローバルな覚醒を見ることなのです」とチームのメンバーは説明した。
「パッション2015」の他の集会は今後、1月16日〜18日にアトランタのフィリップス・アリーナで、1月30日〜2月1日にヒューストンのトヨタ・センターで開催される。「パッション」は過去18年間に16カ国開催され、集会数は50に上り、世界中の大学生を一致させてきた。1995年にパッション・ムーブメントが始まって以来、北米地域で開かれた最大の集会は、2013年1月1日〜4日にアトランタのジョージア・ドームで開催され、6万人以上が参加した集会だ。
「パッション2015」についての詳細は、公式サイト(英語)で。