誰かから傷つけられたとき、原因を探して心の中で自分を責めたり、愚痴を言ったりすることはありませんか。傷口は広がる一方です。そうではなく、傷口を包み、癒やして、痛みを和らげましょう。
胸の奥からこみ上げてくるやり場のない「悲しみ」「怒り」「悔しさ」「情けなさ」などの感情を受け止め、次に、目を閉じて祈りましょう。祈りは、あなたの痛みを癒やしてくれます。
祈り以外で心の傷を癒やす方法は、他の誰かにぶつけることです。子どもを虐待する親の多くは、その親から虐待を受けた過去があります。いじめっ子の多くは、親からの虐待や他の誰かからいじめられた経験があります。虐待やいじめによる傷は根が深いので、継続して虐待仕返したり、いじめ返すので、虐待やいじめは、負の遺産として連綿と受け継がれてしまいます。DV、セクハラ、パワハラなども、やっている本人には正当な理由があっても、無意識の領域では、傷ついた心を癒やすために行われることがほとんどです。
心の傷が癒やされないと、恨みとなり、誰かにやり返さずにはいられません。そうじゃないと精神的に病んでしまいます。誰かにぶつけ、仕返すことで心の痛みは和らぎます。しかし、復讐したり、誰かにやり返しても、根本的には心は癒やされません。やり返した相手から、さらに何倍にふくれ上がって仕返しされたり、そうでなくても、友だちがいなくなり孤独になります。ますます心の傷が深まります。
祈りによってイエス様に心のやり場のない感情を持っていき、受け止めてもらうならば、あなたの心は最深部分から癒やされていきます。イエスさまは、あなたの身代わりに十字架で死なれました。いくらぶつけても倍返しをしてくることはありません。黙って十字架で受け止め、肉を割き、血を流して死んでくださいました。
「すべて、疲れた人、重荷を負っている人は、わたしのところに来なさい。わたしがあなたがたを休ませてあげます」(マタイ11:28)と、イエス様は両手を広げてあなたが来るのを待っておられます。
傷ついたとき、自分を責めると傷口が広がります。また、誰か他の人にぶつけて一時的に痛みは減少しても、やり返されたり、孤独になり、傷口はかえって広がってしまいます。あなたの心の傷を癒やす方法はただ一つです。
今、あなたのどうしようもない、やるせない感情を受け止めて、目をつぶってイエスさまに祈り、その思いのすべてをぶつけていきましょう。やがて心は癒やされ、楽になり、喜びでいっぱいになります。毎日傷つくことはあっても、その傷を癒やし、それを喜びに変えながら生きていけたら、幸せな一日を過ごせます。幸せな人は、決して傷つかない人ではなく、その傷を癒やす秘訣を知っている人です。
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菅野直基(かんの・なおき)
1971年東京都生まれ。新宿福興教会牧師。子ども公園伝道、路傍伝道、ホームレス救済伝道、買売春レスキュー・ミッション等、地域に根ざした宣教活動や、海外や国内での巡回伝道、各種聖会での讃美リードや奏楽、日本の津々浦々での冠婚葬祭の司式等、幅広く奉仕している。日本民族総福音化運動協議会理事。
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