2. 本文
今回は主の働き人について見ていきます。神様のわざを行うのは、あなたではありません。神様があなたのうちに生きておられるのです。そのために要求されていることがあります。その一つを見ていきましょう。
神様を体験し、神様の働き手になりたい人には、あることが要求されます。それが分かっていない人は、働き手にはなれません。働き手になりたい人はたくさんいますが、実際にできる人はわずかです。
「この場合、管理者には、忠実であることが要求されます」(Ⅰコリント4:2)
神様の奥義の管理者に必要なのは、「忠実」です。忠実でない者には任されないのです。なぜなら、あなたが生きているのではなく、キリストが生きておられるからです。キリストがおっしゃるようにやらなければなりません。そうでなければ、主の働きではなく、ただあなたのしたいことをしているだけです。ですから、神様のわざを行うときには、「主が私の口に置かれること、それを私は忠実に語らなければなりません」(民数記23:12)。
主の働きを担うようになると、神様のことばを話すようになります。あなたが思うこと、感じたことではありません。神様があなたの口に与えられたことばを語るのです。それが分からなければ、神様の言っていることが分かりません。それが分かるならば、神様のわざを行えます。そのために訓練があります。
次に、「主の命令、主が命じられたさとし、おきてを忠実に守らなければならない」。神様がおっしゃることを守っていくことが大切です。
線路の上を電車は走ります。線路があるから次の駅に行けるのです。そのように忠実な者だけが、神様を体験することができます。実際、こういう忠実な人を見つけるのは大変なことです。聖書には次のように書いてあります。
「多くの人は自分の親切を吹聴する。しかし、だれが忠実な人を見つけえよう」(箴言20:6)
では、イエス様はどのように忠実なお方であったか。まずモーセを見ていきましょう。モーセというのは紅海を二つに分け、イスラエルの民をエジプトから連れ出した指導者です。モーセは忠実でした。
「モーセが神の家全体のために忠実であったのと同様に、イエスはご自分を立てた方に対して忠実なのです」(ヘブル3:2)
イエス様は神様に対して忠実でした。神様を信じるとは、神様が喜ばれることに忠実であることです。私がしたいからする、したくないからしないのではありません。イエス様は、父がなさりたいことに忠実だったのです。
ヨハネの黙示録2章10節を見ますと、「死に至るまで忠実でありなさい」とあります。昔、踏み絵をさせられる時代がありました。クリスチャンはたとえ命を取られようと、イエス様を信じますと言いました。それは神様を忠実に愛しているからです。本当に神様を信じるとは、とことん信じることです。とことん信じた人だけが、神様を知るようになります。
生半可に信じる人は、生半可にしか神様を体験できません。神様は真っすぐな人には真っすぐに答えてくださいます。カーブを投げる人にはカーブなのです。
「イエスはこう言われた。『ある身分の高い人が、遠い国に行った。王位を受けて帰るためであった。彼は自分の十人のしもべを呼んで、十ミナを与え、彼らに言った。「私が帰るまで、これで商売しなさい。」・・・さて、彼が王位を受けて帰って来たとき、金を与えておいたしもべたちがどんな商売をしたかを知ろうと思い、彼らを呼び出すように言いつけた。さて、最初の者が現れて言った。「ご主人さま。あなたの一ミナで、十ミナもうけました。」主人は彼に言った。「よくやった。良いしもべだ。あなたはほんの小さな事に忠実だったから、十の町を支配する者になりなさい。」二番目の者が来て言った。「ご主人さま。あなたの一ミナで、五ミナをもうけました。」主人はこの者にも言った。「あなたも五つの町を治めなさい。」もうひとりが来て言った。「ご主人さま。さあ、ここにあなたの一ミナがございます。私はふろしきに包んでしまっておきました。あなたは計算の細かい、きびしい方ですから、恐ろしゅうございました。あなたはお預けにならなかったものをも取り立て、お蒔きにならなかったものをも刈り取る方ですから。」主人はそのしもべに言った。「悪いしもべだ。私はあなたのことばによって、あなたをさばこう。あなたは、私が預けなかったものを取り立て、蒔かなかったものを刈り取るきびしい人間だと知っていた、というのか。・・・」そして、そばに立っていた者たちに言った。「その一ミナを彼から取り上げて、十ミナ持っている人にやりなさい。」・・・彼は言った。「あなたがたに言うが、だれでも持っている者は、さらに与えられ、持たない者からは、持っている物までも取り上げられるのです」』(ルカ19章抜粋)
神様に忠実に歩んでいく人には、神様もそのように接してくださいます。神様はやさしく、祝福してくださるお方だと信じて進んでいくならば、どんどんそれを体験していくのです。
■ 真の主の働き人:(1)(2)(3)(4)(5)(6)(7)
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徐起源(そう・きうぉん)
ERM聖書学校校長。恵那クリスチャンセンター(岐阜県恵那市)牧師。恵那レーマミニストリー代表、愛知県一宮市の超教派聖会「ワールド・リバイバル・カンファレンス」の理事・講師を務めるなど、その活動は多岐にわたる。同校本部の岐阜県恵那市に加え、京都、岡崎(愛知)、沖縄、立川(東京)など全国数カ所で聖書学校、聖会をおよそ月1回のペースで行っている。インターネット聖書学校、通信聖書学校等も現在開講中。※画像は恵那レーマミニストリーのロゴ。
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