真の主の働き人でありたいと願う私たちに、主が求めておられることは何でしょうか。神様のみことばを伝える務めは、訓練をある程度受けた人であれば誰でも任せられるかというと、そうではありません。聖書はこう語っています。
「多くの証人の前で私から聞いたことを、他の人にも教える力のある忠実な人たちにゆだねなさい」(Ⅱテモテ2:2)
語る訓練が100%できたとしても、その人に任せないことがあります。なぜなら、「他の人にも教える力のある忠実な人たち」と聖書は教えます。能力はあっても、忠実でなければ任せられないということです。忠実な者になりたいという心を持っている者が、神様に用いられるのです。
「主にだけ仕えよ」(マタイ4:10)。パウロはコロサイ1:25で、「私は、あなたがたのために神からゆだねられた務めに従って、教会に仕える者となりました」と書いています。
「大臣や太守たちは、国政についてダニエルを訴える口実を見つけようと努めたが、何の口実も欠点も見つけることができなかった。彼は忠実で、彼には何の怠慢も欠点も見つけられなかったからである」(ダニエル6:4)
ダニエルが国政を任されたのは、神様だけでなく、立てられた権威にも忠実だったからです。
「だれも、ふたりの主人に仕えることはできません。一方を憎んで他方を愛したり、一方を重んじて他方を軽んじたりするからです。あなたがたは神にも仕え、また富にも仕えるということはできません」(マタイ6:24)
神様に忠実であるなら、職場の上司や立てられた指導者に対してどうあるべきか。小さいことに忠実だと言うなら、地上の出来事についても忠実に行っていくべきです。
「奴隷たちよ。すべてのことについて、地上の主人に従いなさい。人のごきげんとりのような、うわべだけの仕え方でなく、主を恐れかしこみつつ、真心から従いなさい」(コロサイ3:22)
神様に仕えたいとみな思っているでしょうが、まずは、目に見える人たちに仕えることです。それができずに、どうして目に見えない神様に仕えることができるでしょうか。
「しもべたちよ。尊敬の心を込めて主人に服従しなさい。善良で優しい主人に対してだけでなく、横暴な主人に対しても従いなさい」(Ⅰぺテロ2:18)とあります。「神がそれをさばくから」というのです。
神様のことばを取り次いでいくとき、当然、あなたが感じたことを語るのではありません。
「イエスは言われた。『あなたがたが人の子を上げてしまうと、その時、あなたがたは、わたしが何であるか、また、わたしがわたし自身からは何事もせず、ただ父がわたしに教えられたとおりに、これらのことを話していることを、知るようになります』」(ヨハネ8:28)
イエス様はご自分の話ではなく、神様が語るようにと言われたことを話されたのです。
神様のおっしゃることをよく読み取れるよう訓練し、私たちのうちにおられる父なる神様が今なさろうとしていることを知り、そのとおりに歩もうとする器となるために訓練を重ねていきます。私たちはどういう存在で、どのようなことに努めていくべきか、聖書から教えられましょう。
「あなたは熟練した者、すなわち、真理のみことばをまっすぐに解き明かす、恥じることのない働き人として、自分を神にささげるよう、務め励みなさい」(Ⅱテモテ2:15)
まっすぐにみことばを説き明かす者になるべきです。
「私の福音に言うとおり、ダビデの子孫として生まれ、死者の中からよみがえったイエス・キリストを、いつも思っていなさい」(Ⅱテモテ2:8)
「イエス様が今これを語ろうとされている、イエス様が今これをなさろうとしている」。いつもイエス様に心の目を向けることです。そういう歩みを継続する中で、主の器、働き人は整えられていきます。
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徐起源(そう・きうぉん)
ERM聖書学校校長。恵那クリスチャンセンター(岐阜県恵那市)牧師。恵那レーマミニストリー代表、愛知県一宮市の超教派聖会「ワールド・リバイバル・カンファレンス」の理事・講師を務めるなど、その活動は多岐にわたる。同校本部の岐阜県恵那市に加え、京都、岡崎(愛知)、沖縄、立川(東京)など全国数カ所で聖書学校、聖会をおよそ月1回のペースで行っている。インターネット聖書学校、通信聖書学校等も現在開講中。※画像は恵那レーマミニストリーのロゴ。
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