先週、小島嶼(しょう)開発途上国(SIDS)首脳会議のためにサモアに集まっている世界の指導者たちは、意外なメッセージを受け取った。それは、世界中で共に海の中に立ち、海面上昇や異常気象に対して脆弱な人々のために祈りの連帯をする人々の写真集である。
この写真集は、2015年12月にパリで開かれる国連の気候会議の時までに強力な気候条約に合意するよう世界の指導者たちに強く求めている、さまざまな宗教的・霊的背景をもつ諸民族の国際的な運動である「ourvoices.net」から送られたもの。同運動が2日に発表した。
この行為がもつ切実感は、異常気象や海面上昇に対するその脆弱性のために、避難しなければならない最初の町となった、太平洋のソロモン諸島チョイスルの最近のニュースでさらに強いものとなった。
カリブ海の島国グレナダの元国連大使であるデッシマ・ウィリアムズ氏はこの地球社会の行動について述べ、こう語った。「私たちはこれらの写真をここサモアでのこの首脳会議に来ている指導者たちに伝えて、世界中の人々が気候変動による影響を受けている人たちのことをとても気遣っているということを思い起こしてもらっている。他の人たちも連帯の海での祈り(Solidarity SeaPrayers)を提供してくれるようお願いする。私たちの指導者に伝えるために、あなた方の写真をinfo@ourvoices.netまで送っていただきたい」
「ここサモアや他の小さな島国に住んでいる私たちは、人為的な気候変動を止めることによって私たちの家族や共同体を守るよう、世界の指導者たちに叫び求めている」と、エコロジーと環境科学のためのイスラム財団に所属するイスラム教の指導者であるナナ・フィルマン氏は語った。「霊的・宗教的背景が異なる私たち何百万人もの人たちが、気候変動について共に深く憂慮しており、強力な気候条約を求めているということを示すのを助けるために、あなたの友人10人に『ourvoices.net』で署名をするよう、どうかうながしてください」
世界教会協議会(WCC)によると、この祈りの参加者には、WCCやサモア教会協議会(SCC)、太平洋教会協議会(PCC)、そして国連の代表者たちが含まれていた。
サモアの首都アピアでの祈りの会は、WCCの職員であるゲロニモ・デスマラ氏によって開かれ、SCCの総幹事であるマアウガ・モトゥ牧師が伝統的なサモアの歌と黙想で祈りを導いた。PCCのピーター・エンバーソン氏は、「希望といのちの回復力の象徴」として発芽中のココナッツを国連気候変動枠組条約事務局長のクリスティアナ・フィグエレス氏に差し出した。フィグエレス氏は、デッシマ・ウィリアムズ元国連大使と共に、そのココナッツを大海原へと投げ入れた。そこでそれは必ず岸へ戻る道を見つけ、成長し、回復力を示すだろうという。