クリスチャントゥデイは2021年、1400本以上のニュースや寄稿、コラムを配信してきました。その中から、アクセス数に基づいたトップ10ニュース(国内編)を発表します。(国際編はこちら)
【10位】コロナ禍で増える自殺、奥田知志牧師「宗教にできること、いっぱいあるのでは?」
世界宗教者平和会議(WCRP)日本委員会が主催する新春学習会「Withコロナを生きぬく慈しみの実践」が1月、オンラインで開催され、NPO法人「抱樸(ほうぼく)」理事長の奥田知志(ともし)氏(日本バプテスト連盟東八幡キリスト教会牧師)が、基調発題者の一人として語りました。奥田氏は、新型コロナウイルス感染症による死者が増える一方、この10年間減少し続けていた自殺者が昨年増加に転じたことに言及。生活困窮者や自殺者が今後さらに増加するのではないかと危機感を示しつつ、「宗教にできることはいっぱいあるのではないか」「宗教は本気で自殺を止めようとしているのか」と投げ掛けました。
【9位】入管告発ドキュメンタリー映画「牛久」 根底に流れるキリスト教信仰
茨城県牛久市の東日本入国管理センター(牛久入管)に収容された複数の在日外国人が実名顔出しで不正義を訴えるドキュメンタリー映画「牛久」が、ドイツの日本映画祭「第21回ニッポン・コネクション」でニッポン・ドックス賞を受賞しました。監督は、日本聖公会聖オルバン教会信徒のトーマス・アッシュさん。映画は来年2月から全国公開されることが決まりました。
【8位】歌舞伎町で夜回り3年、レスキュー・ハブの坂本新さん 「一歩踏み込んだ支援が必要」
歌舞伎町で夜回りをするNPO法人「レスキュー・ハブ」代表の坂本新(あらた)さんに話をうかがいました。両親がクリスチャンで、自身も幼い頃から教会に通っていたという坂本さん。大学卒業とともに就職した大手警備会社に20年近く勤務した後、このような働きを始めました。長年勤めた会社を辞める際には、フランスの作家サン・テグジュペリの小説に出てくる言葉と、旧約聖書の箴言3章27節「あなたの手に善をなす力があるならば、これをなすべき人になすことを、さし控えてはならない」(口語訳)が、背中を押してくれたそうです。
【7位】2020年版『宗教年鑑』発表 キリスト教系は信者数・宗教団体数・教師数で微減
文化庁が発表した最新の『宗教年鑑』(2020〔令和2〕年版)によると、「キリスト教系」に分類される宗教団体の総信者数は190万9757人で、前年の192万1484人から0・6%減少しました。教会や布教所などの宗教団体数は前年比0・4%減の8546、教師数は前年比0・5%減の3万1457人で、いずれも微減でした。
【6位】東神大、債券運用で9千万円損失も会計不明記 元教授らが文科相に処分・行政指導を要望
東京神学大学が、元本割れリスクのある外国債券運用で9千万円の損失を出しながら会計書類に明記せず、私立学校法に違反していたとして、同大元教授の関川泰寛氏(日本基督教団大森めぐみ教会牧師)らが5月、行政手続法に基づく処分や行政指導を求める申出書を文科相に提出しました。同大はその後、一連の事情を説明する文書を公式サイトに掲載。関川氏らの訴えは事実誤認だとし、公認会計士からも適正と評価を受けているとしました。また6月には、より安全かつ慎重な資産運用を行うため、資産運用規程を見直すとともに、これまで資産運用に当たっていた基金部会に代わり、専門識者を加えた資産運用管理委員会を新設すると発表しました。一方、9月には同大北陸地区後援会の信徒有志らが、同大の債券運用やアカデミックハラスメントの問題に関する公開質問状を提出し、同大がそれに回答するなどしました。
日本脱カルト協会理事の岩野孝之氏(本名・道下孝之)が1月、自身が研究員を務める産業技術総合研究所で、被験者アルバイトの女性にわいせつな行為をしたとして、準強制わいせつ容疑で逮捕されました。2月には別の女性に対する容疑でも再逮捕され、同協会の理事を辞任。同協会はその後、岩野容疑者の会員資格喪失を決定したと発表しました。
【4位】三浦綾子の小説原作に矢嶋楫子の生涯を映画化、来年1月公開 宣教師役などキャスト募集
女子学院初代院長、日本キリスト教婦人矯風会初代会頭などを務めた女性教育家・活動家の矢嶋楫子(かじこ)の生涯を描いた映画「われ弱ければ 矢嶋楫子伝」が来年1月に公開されます。原作は三浦綾子の同名小説。監督は、日本最高齢の女性映画監督でクリスチャンである「現代ぷろだくしょん」の山田火砂子(ひさこ)さんです。
【3位】愛知県豊田市の教会でクラスター 大村知事、語気強め「極めて遺憾」連呼
愛知県豊田市の集会場で4月に発生した新型コロナウイルスのクラスター(感染集団)について、同県の大村秀章知事は臨時記者会見で、キリスト教の教会であったことを明かしました。その上で、教会が感染症対策を行っていなかったとして「極めて遺憾」と語気を強めて繰り返し述べ、教会の使用禁止まで言及。しかし教会の使用禁止について、会見に参加した記者から法的根拠を問われると、発言を修正。また豊田市によると、教会では基本的な感染症対策は行われていたとされています。
【2位】神父の言葉で決意 河井克行元法相、無罪主張から一転買収認める
2年前の参院選で公職選挙法違反(買収など)の罪に問われていた元法相の河井克行被告が、3月に行われた被告人質問で、それまでの無罪主張を一転させ大半の買収を認めました。その際、買収を認めた経緯についても語り、20年以上交流がある神父の言葉で決意を固めたことを明かしました。
【1位】西日本福音ルーテル教会、礼拝休止を休業扱いしコロナ助成金受給 検証委設置へ
西日本福音ルーテル教会が昨年、新型コロナウイルスにより特例が認められている雇用調整助成金で約930万円を受給し、その後労働局から指摘を受け、全額返金していたことが3月、「週刊文春」によって報じられました。同教会は報道を受け、「雇用調整助成金返納についての説明とお詫び」を公式サイトに掲載。検証委員会を立ち上げて一連の経緯を検証するとし、「今回の件を重く受け止め、今後の取り組みに生かし、このようなことが再び起こらないよう誠心誠意努めて参ります」としました。