前回成功するための7つの思考法について書きました。その中で最も重要なことは「大きく考えること」であると思っています。そのため7つの思考法の中でも第一番目に挙げました。
しかし、読者の反応を見ていますと、この「大きく考える」ことについて困難を感じておられる読者が多いように思われます。
その理由も良く分かります。私たちが幼いとき、両親や先生たちは私たちに何でもやってみるように、そして何でもなりたいものを目指して取り組んでみるように勧めます。しかし大人になると、同じ人々が私たちに対し、より現実的なことを考えるように勧めるようになります。
そしてすぐにそのような助言が私たちの精神を支配するようになってくるのです。大きな考えを抱こうとするとすぐに、親や周りの人たちが「現実を見なさい。そんなこと起こるわけないでしょう」と言ってくる声が聞こえてこないでしょうか。
1959年に出版されたデーヴィッド・シュワルツ博士の「大きく考えるための魔法」を1980年代後半に読んでから、私は自分自身の人生や仕事に関する取り組みの仕方が大きく変化されるようになりました。
それまでは、「大きく考えること」はひとつの賜物であって、誰もが考えられるものではないと思っていました。しかしその考え方を段階的に理解し、実践し始めるようになってから、徐々に大きく考えるための秘訣が分かるようになってきました。
「大きく考える」ためには7つのステップが挙げられます。
1.可能性について想像する。
あなた自身の思考の中に、夢を描く余地を持たせるようにしてください。私が初めて自分の本を書いたとき、そのように心がけていたのを思い出します。私は自分の本がベストセラーになったときのことを想像していました。ニューヨークタイムズのベストセラーリストに自分の本がランクインされることを想像していました。
2.大志を書き表してみる。
あなたの夢を書き表してみてください。これは夢を現実化するための行動といえるでしょう。何かを「実際に書く」という行動に専心するとき、驚くべき事柄が生じ始めます。この驚くべき働きかけの仕組みを完全に理解しているわけではありませんが、そのような経験を実際に何度も経験しています。
3.関連するものとつながってみる。
あなたの夢を現実化させることが必要な理論的解釈をしてみてください。しかしこの段階については、必要不可欠な段階であるのにかかわらず多くの夢を描く人々が省略しがちです。あなたの夢を現実化させる前に、「なぜそれを現実化させる必要があるのか?」について発見できなければなりません。なぜこの夢を実現させることが重要なのか?どのようにすれば実現させることができるだろう?もし実現させなかったらどうなるのか?何を失うことになるだろうか?そのようなあなたの夢を実現させるための理論的解釈を行うことによって、知的にも感情的にも夢を実現させることが困難になったときに、くじけず持続させる力をあなたに与えてくれるでしょう。
4.何から現実化できるか整理してみる。
夢を現実化させるためにどこから始めてどうするべきかという戦略について誰かに尋ねようとする前に、自分自身に対して自分の夢が現実化するために何をすることが正しいのか問いかけてみてください。たとえば、私が自分の出版社から出す書籍をベストセラーリストに載せるという目標を立てるとき、そのためには読者を圧倒させる本を書く必要があることに気づくようになります。そしてその書籍が主要メディアで良く露出され、その魅力が良く伝えられることが必要であると考えます。まず夢を描いて、その後その夢の後方支援のための活動を行っています。
5.その結果に対してどのような影響を与えるべきか決断する。
あなたの描いた大きな夢を日々の活動に移行させてください。この段階で多くの人たちが脱線してしまいがちです。夢を現実化させるためのすべての段階がどのようなものか理解できないでいるのです。そのため夢の実現のために何かをしようとするよりも、あえて何もしないという選択を取ってしまいがちです。夢を現実化するための完全な方法は誰にもわかりません。重要なことは段階的に具体的に夢を実現化するための次の段階に着実に踏み込んでいくことです。あなたの夢を現実化するために今日、あなたができることは何でしょうか?
6.いつ現実化させるべきか決定する。
目標とは、いつまでに夢を現実化させるか設定することだと言う人がいます。夢を現実化させる期限を定めることは、夢をより具体的に現実化させるための一つの方法と言えるかもしれません。期限を定めることで、実際に行動を起こす動機を強める緊迫感を与えるでしょう。あなたの目標のすべてにおいて「なぜその目標を定めるのか?」「いつまでに実現させるのか?」を定めるようにしてください。もし目標を定めるのに困難を感じたら、「もしこの目標を定めなかった場合、どのような最悪の事態が生じるか?」について自問してみることも一つの方法です。
7.日々目標について再確認する。
私が自分の最初の著書を書いていたとき、毎日目標について再確認し、その目標を置いて祈っていました。そして日々その目標を現実化させるために必要なやるべきことは何かを定めていました。特に自分の夢が実現不可能な様に感じられたときには、目標を日々再確認することが、より自分のやるべきことに焦点を合わせる力となりました。
自分の定めた夢があるにもかかわらず、書籍出版者が私との契約を破棄したら、もし出版社のマネジャーが、誰かが私の本に興味があると言ってきたら、私の本がベストセラーリストに掲載され、在庫切れになるまで売れたとしたら…
自分の夢に対し、嘲りを与えより現実を見るように促すささやき声が聞こえてきても耳を貸さないでください。ただ降りかかってくる現実をありのままに受け止めるか、あるいはあなたの願うことが実現するための現実を創出するために努力するか、選ぶのはあなた次第です。
トーマス・ネルソン 会長(前CEO) マイケル・ハイアット氏
トーマス・ネルソンは世界最大のキリスト教書籍出版会社である。米国内では書籍出版貿易で第7位となっている。同氏のブログ(http://michaelhyatt.com)では、指導者として必要な福音的思考法やウェブサイトによる効果的なビジネス法、出版業界に関するトレンドなどを紹介している。
クリスチャントゥデイからのお願い
皆様のおかげで、クリスチャントゥデイは月間30~40万ページビュー(閲覧数)と、日本で最も多くの方に読まれるキリスト教オンラインメディアとして成長することができました。この日々の活動を支え、より充実した報道を実現するため、月額1000円からのサポーターを募集しています。お申し込みいただいた方には、もれなく全員に聖句をあしらったオリジナルエコバッグをプレゼントします。お支払いはクレジット決済で可能です。クレジットカード以外のお支払い方法、サポーターについての詳細はこちらをご覧ください。
人気記事ランキング
-
キリシタン弾圧を描いた遠藤周作の代表作『沈黙』 絶望の淵で宣教師が得た答えとは?
-
「山田火砂子監督、さようなら」 教会でお別れの会、親交あった俳優らが思い出語る
-
ミャンマー地震、国内のキリスト教NGOが緊急募金開始
-
シリア語の世界(20)名詞1・ヨハネ黙示録の賛美歌3―5章12、13節― 川口一彦
-
聖書のイエス(6)「わたしはさばきのためにこの世に来ました」 さとうまさこ
-
超自然的現象と科学(11)アガペー再考―アガペー以上の大きな愛「ドード」発掘 愛多妥直喜
-
主にある救いと教会のイメージを持って歩もう 万代栄嗣
-
世界バプテスト連盟、トランプ米政権による対外援助の大幅削減受け緊急の呼びかけ
-
第3回臨床牧会教育(CPE)参加者募集 オリブ山病院で6月30日〜7月11日 「信仰の実践としての医療におけるスピリチュアルケア」
-
主は生きておられる(236)ありがとう、つぼみ 平林けい子
-
「山田火砂子監督、さようなら」 教会でお別れの会、親交あった俳優らが思い出語る
-
キリシタン弾圧を描いた遠藤周作の代表作『沈黙』 絶望の淵で宣教師が得た答えとは?
-
ミャンマー地震、国内のキリスト教NGOが緊急募金開始
-
超自然的現象と科学(11)アガペー再考―アガペー以上の大きな愛「ドード」発掘 愛多妥直喜
-
シリア語の世界(20)名詞1・ヨハネ黙示録の賛美歌3―5章12、13節― 川口一彦
-
聖書の売り上げが5年間で87%増加、英国 Z世代がけん引か
-
第3回臨床牧会教育(CPE)参加者募集 オリブ山病院で6月30日〜7月11日 「信仰の実践としての医療におけるスピリチュアルケア」
-
人生を変えることができるのは誰? 菅野直基
-
鈴木結生著『ゲーテはすべてを言った』 牧師の息子が書いた芥川賞受賞作
-
東京地裁、旧統一協会に解散命令 協会側は即時抗告の意向
-
鈴木結生著『ゲーテはすべてを言った』 牧師の息子が書いた芥川賞受賞作
-
カトリック作家の曽野綾子さん死去、93歳
-
教会で斬首されたキリスト教徒70人の遺体見つかる コンゴ東部北キブ州
-
バイセクシャルの黒人女優シンシア・エリボがイエス役に 配役巡り批判の声も
-
パリ外国宣教会、所属司祭らによる性暴力の報告書を公表 日本でも被害訴える声
-
聖書の売り上げが5年間で87%増加、英国 Z世代がけん引か
-
「山田火砂子監督、さようなら」 教会でお別れの会、親交あった俳優らが思い出語る
-
世界のクリスチャン700万人が参加、テクノロジー駆使した25時間集会「Gather25」
-
日本キリスト教病院協会、新会長に笹子三津留氏
-
アメリカ合衆国長老教会、性自認や性的指向に基づく差別を禁じる教憲修正案を正式承認