捨てられた孤児たちをかくまい、自分の子どものように養い育て、福音の種をまき続けたジョージ・ストットと妻のグレースは、生涯を懸けた働きにもかかわらず、彼らが生きていた時代には、目に見えるほどの大きな実りを残すことはできなかった。(前回はこちら)
しかし、からし種ほどに小さくまかれたものをも、やがて空の鳥が宿るほどの大きな木に成長させてくださる神は、わずかな孤児たちに植え付けられた種を、先住民の間で芽吹かせ、今日のような「キリスト教の街」と同義語とされる温州へと爆発的に成長する火種とされたのだ。
聖書は言う、「あなたのパンを水の上に投げよ。ずっと後の日になって、あなたはそれを見いだそう」(伝道者の書11:1)。約束の言葉に違わず、神はずっと後の日にそれを見いださせてくださったのだ。
ジョージ・ストットの宣教がそうであったように、すぐに結果が出なかったとしても、全く落胆する必要はない。種をまくことは私たちの仕事だが、まいたものに実りをもたらすのは神の仕事だ。「中国のエルサレム」と呼ばれる温州市は、それが真実であることを目に見える形で証ししている。今も温州にある、ジョージ・ストットのまいた種が母体となっている諸教会は、中国全土に宣教師を送り出しているという。
「弱く欠けのある者に完全に現される神の力」のスピリットを受け継ぐ彼らが、中国全土を福音によって勝ち取ることができるよう、祈っていただきたい。
■ 中国の宗教人口
プロテスタント 6・4%
カトリック 1・6%
無宗教 44・4%
儒教 28・5%
仏教 12・5%
イスラム 1・9%
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